シンガポール1位の富豪、シー社共同創業者の実像 株価の急騰受け資産は2兆円超にまで増大
シンガポールの企業、シーの共同創業者であるフォレスト・リー会長兼最高経営責任者(CEO)はシーの株価急騰を受けて同国首位の富豪になった。
中国生まれでシンガポール国籍を取得したリー氏は、 ブルームバーグ・ビリオネア指数によると、現在の純資産が198億ドル(約2兆1700億円)。シーの米国預託証券(ADR)は今年67%上昇している。一方、シンガポール2位の富豪である塗料業界の大物ゴー・チェンリャン氏の純資産は177億ドル。
東南アジアで時価総額最大のシーはゲームや電子商取引以外でさらに成長を追求する分野としてフィンテックに目を向けるとともに、東南アジア以外にも事業を拡大している。昨年12月にはシンガポールでデジタル銀行免許を取得。インドネシアのバンクBKEも買収したと、事情に詳しい複数の関係者が1月に語っている。
ブルームバーグ・インテリジェンスのアナリスト、ネーサン・ナイドゥ氏は、こうした展開によって「グループは決済以外にも融資や保険、ウェルスマネジメントなどの金融サービスを取り込む形で『シーマネー』事業の成長を実現できるだろう」と指摘した。