表彰台の選手に対する報奨金に見るオリパラ格差 多様性と調和を謳った東京五輪の理念に反する
東京五輪から2週間後の24日に開幕するパラリンピック。選手の多くは、オリンピックで表彰台に上った選手よりも少ない報奨金を手にすることになり、平等性を促進する大会の理念に反することとなる。
資金面でオリパラの平等性に課題が残る
主要国の中でも、オーストラリアとカナダでは、オリンピックのメダリストに報奨金が支給されているが、パラリンピックでは対象外だ。開催国の日本では、パラリンピックの金メダリストへの報奨金の金額は200万円少ない。
今回のオリンピックは、「みんなの輝き、つなげていこう。」(英語ではUnity in Diversity)をメッセージに掲げ、初のトランスジェンダーを公表した女性選手の参加など、平等性や多様性に関するさまざまなテーマに光が当てられた。しかし、パラリンピックでは資金面で平等性に課題が残る。
(注:米国外の値は、2021年8月18日のレートでドルに換算し100の位で四捨五入)
パラリンピックでは、世界各国から約4400人の選手が参加し、車いすテニス、アーチェリー、ゴールボールなど22の競技で競い合う。日本政府と主催者は、新型コロナウイルス感染の急拡大を受け、13日間にわたって開催される大会のほとんどの競技を無観客で行うとしている。
各国のパラリンピック委員会によると、メダルを獲得した選手の報奨金は、オリンピック選手に比べて数千ドルの金額差が生じることもあるという。