厚労相がやっと示した「コロナ専用病院」創設計画 田村厚労相「臨時とは言いながら恒常的に」
臨時の医療施設を各自治体で整備していく段階
松山俊行キャスター(フジテレビ政治部長・解説委員):重症化一歩手前と言われる中等症2の状況でも、酸素飽和度が90%を下回らないと、なかなか救急車に来てもらえない現状がある。
田村憲久厚労相:中等症2はつらい。重症化して人工呼吸器をつけると麻酔が効くが、中等症は酸素吸入できなければかなり息苦しく、本来は入院が必要だ。中国の研究で査読はされていないということだが、デルタ株は従来のウイルスに比べてウイルス量1,000倍以上という話だ。それが本当だとすれば、かなり感染力を増している。CDC(アメリカ疾病対策センター)の報告等で、1人が8人か9人にうつすのではないか、という話がある。そうなるとインフルエンザの数倍感染力がある。従来のコロナとは違う。ワクチンを打ったとしても、感染は一定程度続くということだ。もちろんワクチンを打てば重症者は減るし、ある程度入院する人、症状の出る人は減る。
今、イギリスはワクチンを2回打った人が60%近くいるが、1日3万人新規感染者がいる。人口は日本の半分くらいだ。今、入院率はたぶん2、3%だと思う。日本の入院率は今10%くらい。フランス、アメリカの入院率は5、6%くらいだ。日本はそれなりに入院できているが、それでも(病床が)足りない。だから、臨時の医療施設をいよいよ各自治体で整備をしてもらう。臨時とは言いながら、多分基本的には恒常的にいつでも使えるような状況で対応してもらう。酸素濃縮器はホテルや自宅で使うが、大きい医療施設では配管をつなげて、そこに酸素を流して対応できる。そういう対応をいよいよ考えなければならず、全国(の自治体)にお願いし始めている。