デルタ株感染拡大で武漢大流行後の最大の試練に コロナ対策厳格化すればGDPの下方修正必至

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ナットウエスト・グループの劉培乾エコノミストは「7-9月のGDP成長率に一定の下振れリスクが生じるだろう。実際のインパクトは流行の広がりとソーシャルディスタンス(社会的距離)を保つ政策の程度次第だ」と述べた。

脆弱な小売販売回復に重しに

中国は過去1年、散発的なコロナ流行に見舞われたが、その広がりはずっと小さく、迅速に封じ込めてきた。今回の感染拡大を受け、中国中央に位置する湖南省の景勝地、張家界の全ての観光拠点が閉鎖されたほか、同省の他の都市や、江蘇、山西両省の都市も観光地閉鎖の措置を取った。

デルタ株の流行は脆弱(ぜいじゃく)な小売販売回復に重しであり、7-12月(下期)の経済成長への逆風だ。華興証券(香港)のマクロ・戦略調査責任者ブルース・パン氏は「賃金上昇はすでに足踏み状態で、年後半に消費の足かせとなるのは確実だ」と述べた。

ブルームバーグ・エコノミクスのアジア担当チーフエコノミスト、舒暢氏は景気への打撃を和らげるために預金準備率が再び引き下げられる可能性が高まったと指摘した。

厳しい対策を講じている北京市にも新型コロナは広がっており、同市は3日、河南省鄭州や江蘇省南京など23都市・地域からの鉄道旅客受け入れを禁止した。

北京市(8月2日)

ING銀行の大中華圏担当チーフエコノミスト、アイリス・パン氏は「サービス業や製造業の拠点となっている大都市で新たに感染が判明すれば経済活動に影響する」と語った。

原題:China’s Delta Outbreak Curbs Spending, Prompting GDP Downgrades、China’s Latest Outbreak Threatens to Derail Consumer Recovery(抜粋)

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著者:Bloomberg News

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