40代でFIREすると「退職金」どのくらい減るのか キャリアの真ん中で退職しても「半分」ではない

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退職金制度ないし企業年金制度は各社各様のところがあります。退職金規定をまず社内で検索して読み込むことからスタートです。

福利厚生に関するドキュメント、退職者向け説明資料、労働組合の資料などが見つかれば、わかりやすく説明されていることもあります。

基本的には退職金制度の規定があり、その一部ないし全部を企業年金制度で準備します。確定給付企業年金と企業型の確定拠出年金制度が主流です。中小企業では中小企業退職金共済を活用するケースもあります。

制度の種類を確認し、モデル金額でかまわないので退職金の水準を確認します。ここでは「500万円か、1000万円か、2000万円か」というレベルでもかまいません。

FIREを目指す人が必ずチェックする必要があるのは自己都合退職時の給付カット(ペナルティ)規定です。たとえば勤続20年で退職した場合、その時点でもらえるはずの退職金額をさらに20%減額する、のような規定があったりします。一般に長期勤続をすると減額率は下がり、55歳以降になると減額ゼロに近づきます(定年退職はもちろんゼロ)。

企業年金制度を有している場合、会社が定めた期間、年金受け取りをすることができます。ただし、FIREを目指す場合、早期退職をしますから、年金受け取りを選択することはあまりないでしょう。法律上は加入20年超で退職した場合、中途退職であっても資産を企業年金制度に残しておき、老齢時に年金受け取りをする権利がありますが(確定給付企業年金の場合)、一時金で受け取り自己管理するほうがFIRE希望者には無難でしょう。

また企業型の確定拠出年金制度の場合は60歳まで法律的に受け取れない仕組みなので、FIRE資金というよりは60歳以降の取り崩し資金と位置づけられることになります。この場合は、離職時に全財産をiDeCoに引き渡して資産形成を継続することになります。

40代で退職すると退職金は「3~4割程度」

さて、規定を読み込むときは、早期リタイアの影響を見極めたいところです。というのは、40年働く会社の退職金水準を20年働いて辞めたら半分もらえるという単純な話にはならないからです。

多くの会社は早期離職を避けたいため、ある程度の長期勤続をしないと退職金水準が上がらない仕組みとなっています。また、年齢に応じて賃金が増える傾向があり、賃金水準と退職金の権利付与は連動するのが一般的なので、社会人人生前半と後半では、後半に獲得する退職金額のほうが大きくなります。

キャリアの真ん中で退職したとき、退職金額は半分ではなく4割ないし3割程度になるという感じです。

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