トヨタ「ランクル300」ついにベールを脱いだ全貌 スタイルとメカニズムはここまで進化を遂げた

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サスペンションはプラットフォームの刷新に合わせて新たに開発(フロント・ダブルウィッシュボーン式、リア・トレーリングリンク車軸式)された。最近のSUVの中にはオンロード性能を高めるためにリアサスペンションを独立式にするモデルも多いが、300系はオフロードで大事な接地性やストロークの観点からリジットにこだわった。加えて、走行路面を判定し自動でモード選択するマルチテレインセレクトなどの最新技術の活用も相まって、200系を超えるオフロード性能を、誰でも/安心して/快適に体感できるそうだ。

もちろん、200系の課題の1つだったオンロードでの操縦安定性/乗り心地も大きくカイゼンされている。具体的にはリアダンパーの配置の最適化やサスペンションアームの配置変更、リニアソレノイドバルブタイプの新世代AVS(上級グレードに採用)の採用、さらに電動式の操舵アクチュエーターを組み合わせた油圧式パワーステアリングや電子制御ブレーキシステムの採用などが挙げられる。ちなみに横尾氏は200系でオーストラリアの舗装路を長時間走ったとき、「予想に反して疲れる」と感じ、「疲れにくいクルマ=運転がしやすい」にすることに徹底してこだわったそうだ。

超クリーンディーゼル搭載仕様も登場

300系はGRカンパニーの「モータースポーツを起点にしたもっといいクルマづくり」も実践。ラリーに参戦するドライバーからのフィードバックを車両開発に反映。その中でもGRスポーツは世界初採用となる電子制御でスタビライザー効果を変化させる「E-KDSS(エレクトリック・キネティック・ダイナミック・サスペンションシステム)」や専用サスペンション(ばね定数やAVSの最適化)、フロント/リアへの電動デフロック採用(ノーマルはリアのみ)などが採用されている。ちなみに300系のGRスポーツはランクル史上最長のホイールアーティキュレーション(タイヤの浮きづらさ)を実現する。

E-KDSS(エレクトリック・キネティック・ダイナミック・サスペンションシステム)(写真:トヨタグローバルニュースルーム)

パワートレインは、ガソリン車は200系のV8-4.6L(318馬力/460Nm)+6ATからV6-3.5Lツインターボ(415馬力/650Nm)+10ATに変更。排気量を下げながらパフォーマンスを大きく向上しているのはもちろん、ランクルのカイゼン項目の1つである燃費性能も大きく向上。ディーゼルは100系以来となる待望の国内市場への復活(海外向けの200系にはV8-4.5Lツインターボ(273馬力/650Nm)が設定されていた)です。新開発のV6-3.3Lツインターボ(309馬力/700Nm)+10ATは、年々厳しさを増していく排ガス規制をクリアする“超”クリーンディーゼルである。

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