トヨタ「ランクル」が圧倒的にタフな車である訳 未経験者ではドライバーの身がもたないほど
ランクルは壊れなかったが、人が壊れた
僕はランクル(トヨタ・ランドクルーザー)を世界一タフなクルマに指名する。この指名に異議を唱える人はいないだろう。もしいても、ごく少数に限られるはずだ。
僕は若い頃、よくーオーストラリアに走りに行った。仕事でもプライベートでも。
でも、行く先はシドニーやメルボルンやゴールドコーストではない。デザートエリアばかり、、つまり砂漠を走りに行ったのだ。
いろいろなクルマで、あるいはバイクで走ったが、タフさという点ではランクルが圧倒的だった。
あるとき、広告代理店の仕事で、シドニーからエアーズロックを往復する「砂漠の旅」を依頼され受けたのだが、主役を演じるクルマには迷わずランクルを選んだ。
ランクルのタフさなら仕事に支障が出ないし、映像を観る人が「すごい!!」と思ってくれる派手なパフォーマンスもしやすいからだ。
マネジャーが1人、撮影関係者が3人、そして僕という小さなチームはいいが、砂漠経験者が僕1人というのがちょっと心配だった。
現地のガイドを雇う提案をしたのだが、経費面で厳しいということで却下。結局は僕がガイドを兼任することになったのだが、あれこれ経験があったので、とくに不安はなかった。
ランクルも伴走車もシドニーで調達されたが、「絵になる」との理由で選ばれたのは、たしか「40系?」だったと思う。
40系は1960年代から1980年代まで、あれこれ進化しながら作り続けられたが、いかにもタフな姿は今見てもカッコいい。趣味としてのランクル愛好者に最も愛されているモデルも、たぶんこの40系だろう。
ハッキリ覚えてはいないが、エンジンは4気筒・3ℓのディーゼルだったと思う。トランスミッションは4速MT。