アフリカで大成功!先進国発「ユニコーン企業」

既得権益が少なく、最新テックが蛙飛びで浸透

なぜ、これらのベンチャーがアフリカで本格商用サービスを展開するのかというと、既得権益や規制が少なく、データの蓄積ができるからです。

日本のような、東京23区は飛ばせない、有視飛行のみ、事前申請が必要、積み荷が落ちたらどうするか、などがんじがらめの環境では、データ蓄積に時間がかかりすぎて、競争に負けてしまいます。

Butterflyの商用サービスは12都市ほどで、本格的な展開はこれからのようですが、すでに大きな注目を浴びています。お腹の中にいる赤ちゃんの動画が撮れて、自分のスマホでもその動画が見られるので、産婦人科でも人気のサービスになっているそうです。

アフリカビジネスの醍醐味

他にもライブマーケティングで急成長しているアフリカ版TikTokの「Vskit」、超絶成長中の海外送金手数料無料サービス「Chipper Cash」、日本で40年かかった全国物流を1年で実現させた「kobo360」、ナイジェリアの都市部で血液デリバリー事業を展開している「LifeBank」 などが大ブレイクしています。

共通しているのは、既得権益者がいないところで「本質のニーズ」に対してIT技術でソリューションを提供し、大ブレイクしていることです。これが、アフリカビジネスの新しい醍醐味なのです。

日本では、新型コロナの流行で大きな打撃を受けたタクシー会社が、モノを運ぼうとするのですら、上へ下への大騒ぎです。結局、不便を被っているのは企業や消費者といったユーザーです。遠隔診断ですら、医師会の強い反対があり、なかなか普及しない。

既得権益者がいると、それをとられまいとする大きな力、それを守ろうとする力学が働きます。だから新しい取り組みが遅れてしまうのです。いいアイデアが生まれても、実現ができない。

アメリカのシリコンバレーの会社が、アフリカから商用サービスを展開するのは、極めて合理的です。既得権益者がいないところでまず成功させれば、いずれ規制が緩和される先進国でも、その事業ができるようになるかもしれない。

特にAIを使うドローンや自動運転のようなサービスは、実証サービスの中で進化させる必要があります。リアルでのデータの数と、それによる進化・改善が、とても重要だからです。その実験場として、アフリカは最適なのです。

それこそ、日本で30〜40年かかったことが、数年でできてしまう可能性があるのが、アフリカです。日本のベンチャーも、十分にチャンスがあると思います。

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