論破王ひろゆきが指摘「反論されがちな人」の特徴 「絶対」「必ず」と口にする人は足をすくわれる

拡大
縮小

ただ中には、「いや、チョコレートに塩かけますよ」とか「そう、塩キャラメルとか塩飴とか、甘じょっぱいのっておいしいですよね」とか、ぜんぜん言葉に詰まらないタイプの人がいて……。

こういうタイプには、「市販の甘いお菓子に塩をかけますか?」という、YES・NOどっちに答えても逃げ道のない質問をします。

「塩をかける」って言った場合には、「ほとんどのお菓子は、買ったままの状態で食べるのを想定して売られていて、多くの人がそれでおいしいと感じているから売れてるわけです。なので、あなたの味覚は一般の人とは違うかもしれませんね」と返す。

「塩をかけない」って言った場合は、「塩をかけなくても十分甘くておいしいってことですよね?」って返しをすると思います。

こんなふうに、こっちが投げた球に対して、思いがけない球が返ってくることがあって、それはそれで想定力のトレーニングになるわけです。

「絶対」は禁句

議論では「絶対」とか「必ず」とか「明らかに」とか、いわゆる強調法が口癖になっているような人は、だいぶ不利です。足をすくわれやすい。

自分からハシゴをかけてあまりにも高く登っていくと、ハシゴの下のほうを外すのが簡単になってしまうのですね。

「多くの場合、人を殺すのはよくないですよね」という言い方なら、もう反論のしようがない。「まあ、たしかにそうですね」で終了です。

けれども「絶対によくない」とか言った瞬間に、自分で弱点をつくってしまうというか、逃げ道をふさいでしまうわけです。

「多くの場合」と「絶対」は似ているようでいて、ぜんぜん言葉の定義が違います。だからおいらは「絶対」のような断定的な言葉はほとんど使わないですね。

それはビジネスのときも同じで、たとえばウェブ制作の企画会議とかでも、「絶対うまくいきますよ」とは言いません。「けっこうな確率で成功すると思いますよ」みたいな言い方をして、逃げ道を残しておくわけです。

「けっこうな確率」というのは、じつは何も言っていない言葉。だから便利なのですよ。

「けっこう」には「それなりに十分、予想外に十分」という意味があるので、数字ではありませんが確率という言葉と相性がいい。

次ページ解釈が違っても許される言葉
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT