仕事を「やらされている」感覚に陥っています 成長を感じられるような仕事に変えよう

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自分色を出して経験を積む

前述のとおり、会社はご質問者様に期待をしているからこそ、多くを任せようとするのだと思います。多くの場合、ベンチャー企業において個々人に求められる仕事の多さや多様性は、そのまま会社からの評価です。

また、より多くの仕事を大企業にいるよりも早く経験できることも、ベンチャーにいる意義のひとつだと思いますので、ぜひ、今までのやり方をそのまま踏襲するという受け身ではなく、積極的にさまざまな分野で自分色を出していく経験を積むのがよいのかと思われます。

もちろん今の営業スキルがほかの会社やほかの商材・サービスでも通用するかを試したい、というのであれば他社に移り、また営業に注力するのもありでしょう。私もそうでしたが、そうやっていったんリセットして自分の実力を試す、というやり方もありだと思います。

しかしながら、どの会社に所属するにせよ、組織において上に行くにつれて、いつかは管理スキルや営業とは異なるほかのスキルも求められることになります。ひとつの分野でしか経験や実績がないよりも、マルチの分野で経験やスキルがあることが、人の上に立つ際には有利になることも多くありますので、主軸である営業に力点を置きつつも、ほかの業務にも同じような情熱で視野を広げていく、ということが重要ではないでしょうか。どうせやるのであれば、自分にとっての成長を感じられるような仕事に変えてしまうのです。

著書『非学歴エリート』に完璧な仕事なんてあるものではないのだから、自分で仕事を完璧なものにしていくという覚悟が必要だ、と書きましたが、まさにそういうことではないかと思います。

ご質問者様はご自身で考え行動し、結果を出せる方だと思いますし、視線はつねに上を向いていると思います。そういった方は大きな成果をつねに求めがちですが、組織における仕事は大きなものも小さなものもあります。ただし、大小といった重要度はそれぞれの立場や状況によって変わるものです。優秀なご質問者様だからこそ、今度は目線を広げてみる、ということが周りからも求められているのかもしれません。

積極的にまずはやってみる、そしてどうせやるなら自分色を出す、そういったスタンスで今まで成功してきた営業分野以外でもぜひ成功を再現し、若くしてプロのマネジャーとして活躍されることを心から応援しております。

安井 元康 『非学歴エリート』著者

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やすい もとやす / Motoyasu Yasui

MCJ社長兼最高執行責任者(COO)。アニメーションの企画・制作を手掛けるベンチャー企業を経て、MCJにて東証への上場を経験。その後、経営共創基盤にて戦略コンサルタントして9年間活躍し、2016年3月にMCJに復帰。著書に学歴コンプレックスに悩みながらも独自の方法でキャリアを切り開いてきた様子を描いた『非学歴エリート』(飛鳥新社)や、自分ならではの人生を生きる術を描いた『極端のすすめ』(草思社)等がある。

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