サマーズ氏、物価上昇下の長期金利低下に驚き 景気過熱の問題に気づくのは早いほど良い
サマーズ元米財務長官は、米景気が過熱しているとの見方を変えていないとしながらも、最近の債券利回り低下は予想外だったと述べた。
同氏はブルームバーグテレビジョンの番組「ウォールストリート・ウィーク」で「これまで見られている名目利回りのこうした低下を予想していなかった」と発言。「私は驚いている。利回りはもっと上昇すると考えていた」と語った。
10日発表された5月の米消費者物価指数(CPI)は前年同月比5%上昇と、2008年以来の大きな伸びを記録したが、指標の米10年国債利回りは同日に1.43%と、3カ月ぶりの低水準を付けた。11日は1.45%。
米10年債利回り、3カ月ぶり低水準ーCPIが予想上回る上昇でも
利回り低下についてサマーズ氏は、米金融当局がインフレより失業率低下を重視しているとの見方や海外から米市場への資金流入などさまざな要因を反映している可能性が高いと言及した。
ただ年末時点のCPIの前年比上昇率は4%を超えると予想。インフレ加速は、経済が急成長する中でいわゆる実質金利が低下したことも示していると指摘した。
さらに、景気や消費者需要の急拡大、労働力不足の報告、「過熱」状態の住宅市場、企業購買担当者の警告を懸念すべき理由に挙げた上で、「問題をもたらすだろう。気付くのが早いほど良いだろう」と述べた。
原題:Summers Surprised by Bond Yields Falling Even as Inflation Jumps(抜粋)
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著者:Simon Kennedy
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