「2代目古畑任三郎」が到底実現しない根本的理由 なぜ田村正和さんの古畑は今なお支持されるのか
田村正和さんの訃報は、5月19日の朝。人々の驚きと悲しみは大きく、翌20日と21日には早くも「田村正和さん追悼特別番組 古畑任三郎」(フジテレビ系)が放送されました。さらに関東エリアでは6月3日から1週間にわたって「古畑任三郎 傑作選」を放送し、関西エリアでも5月24日から再放送されていた「第3シリーズ」に続いて「古畑任三郎 傑作選」が放送されます。
訃報から約2週間、ネット上には田村正和さんへの追悼と、「古畑任三郎」への絶賛の言葉が飛び交い続けました。そんな反響の大きさを受けてか、ネット上に「田村正和さん死去で『2代目古畑』計画が浮上 本命は阿部寛か」(女性自身)という記事がアップされ、波紋を呼んでいます。
しかし、記事のコメント欄には、「田村さん以外の役者さんには絶対にやってほしくない」「2代目古畑はありえない」「放送前からブーイングの嵐になる」などと、ほぼ批判一色でした。なぜ“2代目・古畑任三郎”は難しいのでしょうか。それでも実現する可能性はあるのでしょうか。
三谷幸喜が「古畑」の今後に言及
「古畑任三郎」は、それまで刑事役のオファーを断っていた田村さんが「これまでの刑事ドラマとは異なる脚本が面白いから受けた」ことが明かされています。つまり、脚本ありきの作品であり、田村さん亡き今、「2代目・古畑任三郎」は、脚本家の三谷幸喜さん次第と言ってもいいでしょう。
その三谷さんは朝日新聞で連載している「三谷幸喜のありふれた生活」というエッセーで、「古畑を僕に書かせてくれたのは、紛れもなく田村さんです。田村さんがいなくなってしまった今、古畑任三郎が事件現場に戻ってくることはもうありません」と断言。さらに、「古畑の新作はもう作られることはない。(中略)古畑が登場する小説版を僕が書いてもいい。田村さんの演技を想像して読むことで、俳優田村正和と古畑任三郎は、生き続ける」と2代目・古畑は存在しえないことを明らかにしました。
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