9割の日本人が驚愕「これがアフリカなのか!」 新幹線、テックベンチャー、巨大プロジェクト…

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私の印象は「10年前のインドにそっくりだな」というものです。その頃、インドにはユニコーン企業(時価総額10億ドル超のベンチャー企業)が約3社あったと記憶しています。アフリカにも今、3社程度あります。そしてインドは今、その数は20社を超えています。

アフリカ女性にモテモテの日本の技術!

アフリカ全体の経済規模(実質GDP)は、すでに2兆4000億ドル(2017年)、日本円で約250兆円になります。日本の経済規模が553兆円ですから、4割程度になるのです。そして日本と何より違うのは、その若さです。

これも日本で知られていないアフリカの特徴ですが、年齢の圧倒的な若さがあるのです。0歳から順に並べてちょうど中間となる人の年齢(中位年齢)は、日本は48.4歳。これが、アフリカ全土ではなんと19.7歳です(2020年)。

アフリカの全人口は約13億人ですが、最も人口の多いナイジェリアの中位人口は18.1歳。ほかにも、ケニア20.1歳、エチオピア19.5歳、タンザニア18.0歳、コンゴに至っては17.0歳です。要するに、とても若い人が多いということ。

そして人口予測を見れば、ほかのエリアを圧倒するスピードで増えていくことがわかります。約13億人の人口が、2050年にはほぼ2倍の約25億人になると予測されています(国連、2018年中位予測)。

人口が最も多いナイジェリアは、2020年に2億人の人口が、30年後には4億人近くに達しそうです。コンゴは8950万人ほどの人口が1億9000万人。エチオピアで2億人、エジプトも1億5000万人になると予測されています。

その急激な経済成長をチャンスとして捉え、すでに大きな収益を実現している日本企業もあります。例えば、女性用ウィッグの素材でナンバーワンのシェア、数百億円規模の事業を築いているのが、日本の化学メーカー「カネカ」です。化学の技術を使い、人工毛髪用の原料繊維を提供しているのです。

アフリカには、独特のヘアスタイル文化があります。自分の髪だけではなく、エクステやウィッグを使って自身に合ったおしゃれを楽しむのです。

ケニアの首都ナイロビでは、普通の会社で働く女性たちが髪の毛のおしゃれにかける月の費用が実に5000円~1万円です。月収は5万~8万円ぐらいですが、平気で5000円~1万円近くを髪に使うのです。このデータは、私たちが実際に女性たちに調査した数字です。リアルな女性たちの消費の姿なのです。

彼女たちにとって理想的なのは人毛を使うことですが、さすがに高価すぎる。そこで、人工毛髪です。

ここで「カネカロン」という日本メーカーの独自の技術が生きています。人毛によく似ていることに加え、燃えにくいのです。頭にかぶるものだけに安全性が大事になります。だから、中国のメーカーの製品よりも優位性がある。

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