中小企業M&A「売れる」「売れない」会社の決定的差 買い手に「魅力的」と思わせる会社の特徴は?
また、決算数値が信頼できることは、もちろん重要です。利益の源泉が資料や数字を見てもよくわからない会社は買い手から敬遠されてしまいます。
ほかにも、「コンプライアンス上の問題がない会社」が好まれるのもいうまでもありません。どこまで細かく法令順守を求めるかは買い手によります。やはり一般的には買い手が上場会社の場合は、コンプライアンスに厳しいといえます。
「企業規模」が大きくなると打診先の選択肢が増える
◎売上・利益が成長または安定している
◎自己資本比率が高く、借入金が少ない
◎企業規模は大きければ大きいほどいい
「財務内容のいい会社」は当然に好まれ、また高い売却価格を設定することが可能になります。とくに「売上・利益が成長過程の会社」が非常に好まれます。利益が出ていても年々売上・利益が下がっている会社の評価は低くなり、それだけで売却が難しくなります。
また「借入金が少なく、自己資本比率が高い会社」が好まれます。借入金はゼロであればベストです。
借入金の適正水準は業種や資産内容によって変わるので一概にはいえませんが、一般的に年商の2〜3割程度であれば、それほど問題はありません。年商の半分に近づくと「黄色信号」といえます。
中堅・中小企業のM&Aにおいては、「企業規模」は大きいほど売却しやすいといえます。企業規模が大きくなっても買収に関する手間はほとんど変わりませんし、規模が大きければ属人的な要素が少なく、組織で仕事をしている部分が大きくなるためです。
また、業績が一定以上の会社になると、ファンド・投資会社の買収対象になってきますので、打診先の選択肢が増えます。
つまり、「成長中」「自己資本比率が高い」「規模が大きい」という3つの特徴がある会社ほど売りやすい、ということです。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら