自分は副業ができないと諦める人の3つの誤解 思い込みを捨てればさまざまな可能性が広がる

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また副業のネタ探しのため、世の中で流行していることをとりあえずやってみる姿勢が重要だ。たとえば、ビットコインが話題になった5年前。とりあえず買った人は、副業を細々と続けていた人に比べて、いまごろ何倍も稼いでいるだろう。

暗号資産でも、VRでもなんでもいいので、流行のものに手を出せば、そこから副業のヒントも、あるいは新たなビジネスのヒントも浮かぶ。その領域の第一人者になるかもしれない。そのために、ニュースサイトをチェックして、時流にあえて乗る態度が求められる。

ところで、私は先日、ツイッターCEOジャック・ドーシーのはじめてのツイートが約3億円で落札されたとニュースを読んだ。誰でも読めるつぶやきが3億円? 本当か。にわかに信じられなかった。どうも、NFT(ノン・ファンジブル・トークン)という仕組みを使うらしい。

さっそく調べてみた。デジタルデータは複製可能が基本だが、NFTではその所有権をブロックチェーンで記録するのだ。誰かがアート作品や音楽ファイルなどを作成(ツイートでもいい)。それをNFTの取引所で所有権を販売する。コピーはできる。でも、唯一の所有権をデジタルで記録する。

私の場合は、さっそく、私の原稿を販売してみることにした。私が書いた原稿を2次元コードに変換した。それを2次元コードアートとして入札にかけた。繰り返すが、2次元コード自体はオークションサイトに掲載されているから、誰でも確認でき、スマホでその2次元コードを読み込めば原稿が読める。あくまで、その2次元コードアート(実際はjpgファイル)の所有権を販売しているにすぎない。

さらに具体的には、私はOpenseaというNFT販売所に2次元コードのjpgファイルをアップロードした。まずは私が所有者となる。次に、暗号資産のイーサリアムがあれば所有権を入札できる。驚くことに、この2次元コードアートに入札してくれる人がいた。

モノでもデータでもないものが売れた

正直、私も意味がわからなかった。私はモノでもデータでもない、何を販売したのか。もともと、「ビジネス原稿」×「2次元コード」の組み合わせが日本初ではないかと興味本位でやっただけだった。誰でも読める原稿の所有権の販売。そして気づいたら、このような経験をもとに原稿まで書く機会に恵まれた。

『稼ぐ人は思い込みを捨てる。 みんなの常識から抜け出して日本の真実を見るスキル』(幻冬舎)。書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします。紙版はこちら、電子版はこちら

これからは本業で従業している企業の業績が悪化する可能性がある。そのとき、まずは述べた通り本業に近い副業を見つけるのが王道だ。それが本業を磨くことにもつながる。

さらに、そこで原資を稼いだら、次に、流行しているものに首を突っ込むことをおすすめしたい。たとえ収入の1%でもいい。仮に年収500万円の人が、何年か前に5万円をビットコインに投資していたら、大きなリターンをもたらしているだろう。

副業についての誤解。もしかしたら、それは現在の自分の思考範囲がすべてと考えてしまう思い込みかもしれない。

坂口 孝則 未来調達研究所

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さかぐち・たかのり / Takanori Sakaguchi

大阪大学経済学部卒。電機メーカーや自動車メーカーで調達・購買業務に従事。調達・購買業務コンサルタント、研修講師、講演家。製品原価・コスト分野の分析が専門。代表的な著作に「調達・購買の教科書」「調達力・購買力の基礎を身につける本」(日刊工業新聞社)、「営業と詐欺のあいだ」(幻冬舎)等がある。最新著は「買い負ける日本」(幻冬舎)。

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