健康被害ないけど気になる「スマホのカビ」生態

画面ではなくカバーと本体の隙間に発生する

スマートフォンにもカビは発生します(写真:Daniel Krason/PIXTA)
少しでも水分のたまったところがあれば出現するカビ。実はスマートフォンにも生息域を広げています。その生態についてカビの専門家である浜田信夫氏が解説します。
※本稿は浜田氏の近著『カビの取扱説明書』を一部抜粋・再構成したものです。

春や冬でもカビは発生する

カビといえば梅雨と結び付けて考える人が大半だろう。たしかにカビは水分がないと死んでしまうので、その考えは間違いではない。とはいえ、今や日本は梅雨だけではなく、秋には台風や大雨の被害が相次いでおり、秋もカビ被害が多く報告される季節になっている。では、春や冬は安心かと聞かれれば、まったくそんなことはない。

カビはスキあらば、どこにでも顔を出す。意外な場所に生えることも多い。その理由はカビの胞子が数ミクロンと、非常に小さいからである。少しでも水分の溜まった所があれば、胞子はどこからともなく侵入して、いつの間にか大きくなって私たちを驚かす。

2010年代になって、スマートフォン(スマホ)が私たちの生活に新たに登場して君臨している。この文明の利器にも、カビは生息域を拡げようとしている。

頻繁に指で触れるスマホの画面は、トイレの便座以上の細菌が付着していることがあると細菌学者はいう。しかし、カビ汚染があるのはこの部分ではない。スマホの本体に傷が付かないように、その裏側にとりつけたプラスチックのカバーの方だ。このカバーと本体との間でカビは発生する。本体とカバーの隙間は狭く、汗などの水分が溜まると抜けにくいからだ。

また、カビの栄養源になるホコリや汚れが内部に徐々に蓄積するから、使用年数とともにカビが増える。機種によってはカバーを外しにくいものもある。掃除をしないまま使っていると、カバーの内側はカビの巣窟(そうくつ)になりかねない。

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