中国の日本式ラーメン「味千」元CFOに実刑判決

書いて消せるボールペンで小切手180枚改ざん

味千中国の元CFOが約3億円を横領した罪で香港高等法院から実刑判決を受けた(写真は同社ウェブサイトより)

中国の日本式ラーメンチェーン大手「味千中国」の元CFO(最高財務責任者)劉家豪氏が4月16日、2586万香港ドル(約3億6200万円)を横領した罪で香港高等法院(高等裁判所)から懲役6年8カ月の実刑判決を受けた。

劉氏は2008~2018年に味千中国のCFOを務め、2009~2017年には会社秘書役(訳注:取締役会や株主総会の運営・記録、年次報告を含めた法廷書類の作成・会社登記所への提出等、重要な職責を担う)も兼務した人物である。

2012年1月から2018年10月までの期間、劉氏は180枚の小切手を、書いた後に消せるボールペンで改ざんして会社の資金を不当に流用し、2018年になってその事実を会社に告白した。

味千中国は2018年12月、劉氏の資金横領を香港警察に通報し、同時に劉氏を味千中国CFOおよび子会社数社の会社秘書役など、すべての職務から罷免したことを公表した。

味千中国は近年業績不振に陥っていた

香港高等法院の李運騰裁判官は法廷で、「劉氏の『信義誠実の原則』違反は重大であり、横領金額も年々増大しているが、自ら罪を告白した状況や横領金額をすべて会社に弁償済みであることを考慮して、刑期を55%短縮し、6年8カ月とする」と述べた。

本記事は「財新」の提供記事です

味千中国は日本のラーメンチェーン「味千ラーメン」を中国で展開するフランチャイズで、経営は日本の味千ラーメンから独立しており、香港資本の本社の下で事業を展開している。主に中国と香港でレストランを展開し、2007年に香港証券取引所に上場した。

ただし近年の味千中国は業績不振に陥っていた。2020年の同社の通期の決算報告によれば、売上高は前年同期比29%減の18億2000万元(約303億5760万円)の減収で、7889万元(約13億1600万円)の赤字だ。

会社側は報告の中で、業績に影響した要因として新型コロナウイルスの流行・厳しい経済環境・店舗数の減少を挙げている。2020年12月末の時点で、味千中国のチェーン店舗数は前年比77店減の722店となった。

(財新駐香港記者:周文敏)
※原文の配信は4月17日

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