4月12日以降はすべての小売店の営業が許されたほか、美容院、理髪店、レストラン、パブも久しぶりにオープン。ただし、レストランやパブは外での飲食のみ。また、同居していない人同士は、「戸外で」「6人まで」なら集まってもよいという制限が付く。海外旅行もまだ原則禁止だ。
そこで筆者は12日、早速ショッピング街に出かけてみた。廉価で洋服が買える「プライマーク」の前は若い女性たちが長い列を作っていた。理髪店前には男性たちが並ぶ。
夕方には家族と一緒にパブに出かけてみた。以前のように、パブの中に入って座ることはできないので、外に置かれたテーブルについた。マスクをしたウェイターがやってきて、テーブルに置かれているQRコードを読み取ってほしいという。
スマートフォンのカメラ機能をコードにあてると、飲み物や食べ物を注文するアプリが自動的に開く。アプリで飲み物を注文した。「面倒くさいことになったね」と家人がため息をつく。久しぶりのパブ体験だが、なんだかうきうきした感じがなかった。「ふらりと入る」ことができなくなったせいだろうか。
現在は40代後半が接種対象に
家に戻ると、中庭で隣人たちが集まっていた。互いに椅子と飲み物を持ち寄って、ソーシャル・ディスタンスを取りながら、乾杯である。「やっぱり、直接話すのはいいね」とホリーさんが言う。ブロンドの髪がいつもよりも丁寧にスタイリングされている。「今日、美容院に行ってきたの」。
「私もよ」とシベルさん。「なんだか安心できるね、私たち全員が抗体を持っているか、ワクチン接種済みだから」とスザンナさん。シベルさんとスザンナさんは小学生の子供たちを持つ母親だが、子供と一緒にPCR検査を受けて陽性となり、10日間、自宅隔離を経験した。ホリーさん、筆者、家人はすでにワクチン接種済みだ。
「コロナに感染したか、ワクチンを受けたか、どちらかでないと時流に乗っていないみたいで、つまらないわね」とホリーさんが笑う。
イギリスでは、コロナのワクチンを受ける人の順番を「医療関係者」、次に「高齢者」という区分けをした。今は、40代後半が対象となっており、7月末には成人全員が接種できるという。
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