「住宅ローン返済」ボーナス頼りの人の落とし穴 無理なくローンを完済するための4つのルール

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住宅購入時に注意するべきことは(写真:xiangtao/PIXTA)
新型コロナウイルスの影響で収入が減少し、住宅ローンを予定どおり返済できなくなったというケースが相次いでいます。コロナで住宅業界が変化する中、マイホームを購入する際は何に注意すればいいのでしょうか。公認会計士の千日太郎氏が「ローン破産」の回避策を解説した『住宅破産』より一部抜粋・再構成してお届けします。

住宅ローンが完済できなくなったら

住宅ローンは一度実行されたら、約定どおりに完済するか、家を売却して完済しなければ終わることがありません。例外的に自己破産によって帳消しにしてもらうという方法もありますが、最初からそれを想定している人はいないと思います。

どの住宅ローンを選ぶのかは、言うまでもなく重要な決断です。特に変動金利か固定金利かという選択は、最長35年にわたり金利変動リスクを自分が負うのか、債権者(金融機関)に負わせるのかを決めることです。正しい理解に基づかない決断によって大切な住まいを喪失することのないようにしてください。

そして今まさに住宅ローンを返済中の人にとっては、住宅ローンの本質を正しく理解することで各種のリスクにどう対処すればよいかわかるようになるはずです。

「住宅ローンとは何か?」と問われたら、わたしは「毎月決まったお金を35年=420回銀行に払うことだよ」と答えます。これが正確な定義でないことは百も承知ですが、これが住宅ローンを組む人にとってのリアルだからです。

住宅ローンの最長期間は35年で、これを月数に変換すると420カ月です。住宅ローンの約定返済は月ごとですから、契約で決めた支払額を420回支払うことが債務者の義務です。

それが不可能になった場合は家を取り上げられます。わたしたち債務者は、返済を継続できなくなった場合に備えて、金融機関に対して第一順位の抵当権を設定しているからです。

そうならないために、住宅ローンを組むときには、1カ月に1回の約定返済額を余裕でクリアできるくらいの難易度にしておくことをお勧めしています。具体的なイメージは420回連続でやってもミスしないくらいの難易度です。どんなことが思い浮かぶでしょうか?

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