ゼネコン鹿島、DX化で狙う建設業界の地殻変動 3次元画像技術使い、情報共有とコスト削減に

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鹿島は建築工事など、すべてのプロセスをデジタル化する(写真:鹿島提供)

「この工事は絶対にとりたい」

スーパーゼネコンの鹿島ではいま、営業本部からこのような報告が上がってくると、BIM推進室がフルサポートする態勢になっている。

デジタル化進め、大型受注も獲得

BIMとは「ビルディング・インフォメーション・モデリング」の略。建物の企画・設計段階から施工、完成後のイメージを3次元画像で映し出し、情報共有とコスト削減などにつなげることが可能になる技術だ。

鹿島は2017年からBIMをフル活用して情報をデジタル化し、設計・施工図を着工前までにまとめあげる手法を「仮想竣工」と名付け、本格的に展開している。2020年からはこの仮想竣工を発展させ、大型プロジェクトにおける入札支援に生かしている。

鹿島建築管理本部の矢嶋和美本部次長は「仮想竣工を活用したことで納期やコストなどが希望的なものではなくて、ズバリになっている(実際に工事が進捗した際の数字と大きな乖離がない)」と語る。

デジタル技術を利用して、直接工事にかかる費用を予測して算出する「積算」や「見積もり」、施工計画などの正確性を高め、その結果、狙った通りに大型受注を獲得できているという。

東洋経済プラスの連載「ゼネコン『デジタル革命』」では、この記事の続きを無料でお読みいただけます。
「にっかぽっかのオヤジ」が挑む建設テック革命
ゼネコン界でDX化がなかなか進まないわけ
ゼネコン鹿島、DXで狙う建設業界の「地殻変動」
梅咲 恵司 東洋経済 記者

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うめさき けいじ / Keiji Umesaki

ゼネコン・建設業界を担当。過去に小売り、不動産、精密業界などを担当。『週刊東洋経済』臨時増刊号「名古屋臨増2017年版」編集長。著書に『百貨店・デパート興亡史』(イースト・プレス)。

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