米FCC、中国企業を「安全保障上の脅威」に指定 ファーウェイ、ハイクビジョンなど5社が対象

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アメリカ連邦通信委員会(FCC)は、ファーウェイやハイクビジョンなど中国企業5社を「安全保障上の脅威」に指定した(写真はファーウェイのウェブサイトより)

アメリカの放送通信事業の規制・監督を行う連邦通信委員会(FCC)は3月12日、アメリカの国家安全保障に脅威を与える機器とサービスの「リスト」を公表し、中国企業5社をその対象に指定した。

リストで名指しされたのは通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)、中興通訊(ZTE)、無線機大手の海能達通信(ハイテラ)、監視カメラ大手の海康威視数字技術(ハイクビジョン)、大華技術(ダーファ)、およびそれらの子会社や関連会社だ。

アメリカ国内に設置された5社の機器は撤去され、サービスは停止されることになる。なお、5社に対する制限措置は会社ごとに幾分異なる。

最も厳しいのはファーウェイとZTEの2社だ。両社が製造または提供した機器を利用した通信サービスや映像監視サービスはすべて制限される。一方、残る3社への制限は公共のセキュリティー、政府施設のセキュリティー、重要インフラ施設のセキュリティーの監視を目的としたものに限定される。

対象の機器・サービスの交換に1743億円

今回のリストは、2020年3月にアメリカ議会で可決されたサイバーセキュリティー法に基づいて作成された。同法は「国家とアメリカ人の安全上容認できないリスクをもたらす通信機器およびサービス」のリストをFCCが公表しなければならないと定めている。

本記事は「財新」の提供記事です

アメリカでは、人口密度の少ない農村部の地域通信サービスに中国製の通信機器が広く使われてきた。FCCによれば、公的なユニバーサルサービス基金を利用して地域通信サービスを提供している事業者は、リストに指定された5社の機器とサービスを必ず取り除かなければならない。

FCCは、対象となる機器・サービスの交換に必要となる費用を補助するプログラムも立ち上げた。2020年12月時点の見積りでは、補助金の総額は16億ドル(約1743億円)に上るとみられている。

(財新 駐ワシントン記者:杜知航)
※原文の配信は3月13日

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