「成績が伸びない子」をつくる親の勘違い行動 特に父親の口出しが子どもの勉強にはNGの訳
家庭内での学習となると、この時期に、この勉強を、これだけやらなくてはならないと考えたり、たくさん勉強をさせれば成績が上がると思っている親御さんが多いのが実情です。しかし、勉強量と成績の伸びは必ずしも比例しません。勉強の質も大切な要素です。
もちろん、「量」を繰り返すことで、暗記したパターンから解ける問題もあるでしょう。しかし、それは、しょせん暗記の賜物であり、本当の意味での「理解」ではありません。それでは成績は伸び悩んでしまいます。
とくに、子どもを塾に通わせている親御さんの中に、少しでもたくさんの問題を解かせようとする方が多いようです。塾から帰ってきた子どもが、今日習った知識をきちんと身に付けたかどうかわからないうちに、それと似た類題を解かせる。そのときの子どもたちの解き方を見ると、ほとんど問題文を読んでいません。
「このあたりの数字と、あのあたりの数を引いて、それをこっちの数で割れば……」という、あいまいな記憶に基づいた解き方をしています。要は、問題の本質を理解できていないまま、類題をしているだけなのです。
まずは問題の解き方を理解する
そもそも問題は、「何をわかっているか?(過程)」と「何を聞かれているか?(結論)」を確認することで、結論までの過程を考えることができるのですが、それがスッポリと抜けています。類題というのは、その問題の解き方をしっかり理解できたと思った後に、その理解度のチェックとしてやってみるから意味があるのです。
ですから、「量」をさせるということではなく、この問題ではなぜこの式を使うのかという問題の本質を捉えるようにします。それをきちんとやらずにただ繰り返し演習をしても、しばらくは覚えていますがやがて忘れてしまうので、思うように学力が向上しないのです。
「長い時間、一生懸命やっているのに成績が上がらない」
「復習テストでは成績がいいのに、総合テストになると点数が取れない」
という子どもは、この、問題の本質を捉えるという時間を省略してしまっているのです。
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