ストレス解消の第一歩は「朝の行動」の改善だ 脳、睡眠、運動、食事を整えストレスフリー実現

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さらに血行を改善するには、肩関節から肩甲骨周りや背中など気になる部位を大きく動かす「動的ストレッチ」も効果的だ。寝る前には1部位30秒程度かけて体を伸ばす「静的ストレッチ」をするとよい。年を重ねるにつれ短くなる筋肉の線維を伸ばすことで柔軟性が高まり、疲れにくい体になるという。

年齢とともにだんだん体力が衰えてきた、疲れやすくなったという人がいるが、「そのようなデータは存在しない」と中野氏は強調する。疲労回復のスピードが落ちるだけで、運動していれば体力は落ちないし、筋肉量は何歳になっても増やせるという。「下半身の筋肉をしっかり動かし、ストレッチを3カ月続ければ、不調だった体が快適な体に変わっていくのがわかるだろう」(中野氏)。

朝の行動もストレスが生まれにくい体をつくることには重要になってくる。専門家は起床後に太陽の光を浴びること、朝食をしっかりそしゃくしながら取ることが大事だと口をそろえる。人間の体内リズムは24時間より少し長く、24時間の地球のリズムに合わせるためには毎日体内時計をリセットする必要がある。「朝の光」と「朝食」が体内時計をリセットするスイッチになるのだ。

「朝の光」と「朝食」がストレス予防につながる

精神科医の樺沢紫苑氏は、起床して1時間以内に15分程度の「朝散歩」をすることを推奨する。「(睡眠からの覚醒を指令したり、癒やしや平常心などに関わったりする脳内物質)セロトニンが活性化して体内時計がリセットされるだけでなく、うつやストレスの予防にもいい」からだ。

「集中力が低下した脳は、睡眠や運動によって回復することができる」(樺沢氏)、「精神的疲労の回復には運動で体力をつけてリフレッシュすることだけでなく、頭に入ってきた情報量を整理するために睡眠をしっかり取ることが重要」(中野氏)というように、「脳」「睡眠」「運動」「食事」どれか1つにフォーカスするのではなく、それぞれを組み合わせることで効果はより高まる。

コロナ禍で自由な外出がままならない今だからこそ、自分にあったストレスフリー術を身につけてほしい。

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常盤 有未 東洋経済 記者

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ときわ ゆうみ / Yuumi Tokiwa

これまでに自動車タイヤ・部品、トラック、輸入車、楽器、スポーツ・アウトドア、コンビニ、外食、通販、美容家電業界を担当。

現在は『週刊東洋経済』編集部で特集の企画・編集を担当するとともに教育業界などを取材。週刊東洋経済臨時増刊『本当に強い大学』編集長。趣味はサッカー、ラーメン研究。休日はダンスフィットネス、フットサルにいそしむ。

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