CX-ハリアーと揶揄された新型ヴェゼルの船出 「2代目ヴェゼル」遂にベールを脱いだその全貌

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「M・M」は、「マン・マキシマム/メカ・ミニマム」の略で、⼈間のためのスペースは最⼤に、機械のためのスペースは最⼩限にして、クルマのスペース効率を⾼めようとする、ホンダの伝統的な考え方だ。

この思想に則り、燃料タンクを前席の床下に配置する「センタータンクレイアウト」を先代から踏襲。取り回しのしやすいコンパクトなボディサイズはそのままに、現代的なSUVのプロポーションへと進化させている。

水平基調へとデザインを変更(写真:本田技研工業)

ホンダによると、新たな時代のヴェゼルをゼロから考え直し、SUVの⼒強さとクリーンさに、活⼒に満ちた印象を加えることで、気分を増幅(AMP UP)させるパートナーにふさわしいデザインとして、前述した3つのキーワードをベースに、新しいSUVクーペのかたちを再考したのだという。

具体的には、クーペライクなプロポーションを強調させ、全席で爽快な視界を実現するために「スリーク&ロングキャビン」を採⽤。丸っこい印象だった先代とは打って変わって、⽔平基調のデザインとなっている。

フロントまわりでは、ボディとの⼀体感を⾼めるボディ同⾊のフロントグリルが、サイドビューではヘッドライト上端からリアコンビネーションランプに向かって走る水平のラインが新しい。そのラインは、そのままリアコンビネーションランプを左右につなぐ役割を果たす。ピラー内蔵のリヤドアノブは、先代から継承されるヴェゼルのアイコンだ。

「美しい所作」につなげるインテリア

インテリアは、しっかりと芯の通った「かたまり感」のあるソリッドなフォルムが重視され、SUVらしい⼒強さが表現された⼀⽅で、⾝体に触れる部位には、柔らかな触感と形状のパッドをあしらうことで、「強さと優しさを兼ね備えた空間」とされた。

インストルメントパネルも水平基調となる(写真:本田技研工業)

フレームレスデザインの大型ディスプレイが中央に配置されるのは、現代のクルマのお約束。

さらに、HMI(ヒューマン・マシン・インターフェイス)の考え⽅に基づき、視線移動の軽減や動線に沿って操作スイッチ類を配置することで、 ドライバーや同乗者の「美しい所作」につなげる⾻格を構築したという。頭上いっぱいに広がるパノラマルーフや、ユニークなダイヤルスイッチを持つエアコンの吹き出し⼝も、新型ヴェゼルの新たな価値として加えられている。

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