英単語は丸暗記よりも「語源」で覚えるべきだ ネイティブレベルの語彙数を芋づる式に習得
次に挙げるのは「prospect」。
接頭辞の「pre」や「pro」は「前に、前で」を表すラテン語に由来し、for(e)やperに変化してさまざまな語を作ります。perは、「通して」「完全に」の意味を表します。
「大学教授」のプロフェッサー(professor)は、「学生の前で(pro)+自説を述べる(fess)+人(or)」が原義。professionは、「教授」「医師」「弁護士」などの「専門職」を表します。
「spect」は、“見るという意味でこの語源を共有する単語には、inspect、respect、suspect、expectなどがあります。
したがって、「pro」と「spect」が合わさると、次のような意味になります。
動詞:見込み、見通し、可能性、眺め
<関連語句>
prospective (形)見込みのある、将来~になる
<例文>
Long-term prospects for the economy have improved.
経済に関する長期の見通しはよくなった。
My mother considers Alice to be my prospective wife.
母はアリスが将来私の妻になると考えている。
秘密諜報部員のスパイ(spy)は、「こっそり見る」が原義。かつてはやったファッションを意味する「レトロ」は、正確にはretrospectで、《retro(後ろを)+spect(見る)》から「思い出」とか「回想」の意味になる。spectacleは「見世物」から「光景」の意味に。
「import」の語源と意味
最後は「import」。
接頭辞の「in」(中に、上に)は印欧祖語で「中に」という意味のenからラテン語に入ったもので、b、m、pで始まる語の前ではim に、lの前ではil に、rの前ではirになります。元の形(en)がそのまま英語に入った語もたくさんありますが、b、m、pで始まる語の前ではemになります。
「port」は、「運ぶ、港」という意味。同じ語源を共有する単語には、support、export、transport、opportunityなどがあります。したがって、「import」は次のような意味になります。
動詞:【 impɔ´ :rt】 輸入する
名詞:【 ímpɔ:rt】 輸入(品)
<関連語句>
importation (名)輸入
<例文>
They import a large number of cars from Germany.
彼らはドイツからたくさんの自動車を輸入している。
Oil imports have risen recently.
石油の輸入は近年増加した。
空(air)の港(port)、つまり「空港」はairport、ホテルで荷物を運ぶ人は「ポーター(porter)」と言うように、portには「港」や「運ぶ」という意味がある。「スポーツ(sport)」は、disport《d(i 離れて)+spor(t 運ぶ)》のdiが消失した形で、「仕事から離れた所に行く」ことから生まれた。
以上のように、無機質で丸暗記の対象だと思っていた英単語も、接頭辞や語源に注目してみることでニュアンスがつかめるようになります。これをイラストの「イメージ」で覚えることでさらに記憶に定着しやすくなるでしょう。
ぜひ皆さんもこの語源勉強法を取り入れてみてください。
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