N-ONE RS対アルトワークス、ターボMT車対決

手軽に走りが楽しめる軽自動車スポーツが熱い

アルトワークス初代モデルは、まだ軽自動車が排気量550ccだった1987年に発売。当時の軽自動車で最大だった64psものパワーを誇る直列3気筒ターボエンジンと、軽量な車体による俊敏な走りが大きな人気を博した(当時、激化したメーカー間のパワー競争を沈静化させ、交通事故数を減少させるなどの対策で、現在も続く軽自動車の「64馬力自主規制」のきっかけになったモデルとも言われている)。

1990年に前後バンパーの拡大や660ccエンジンへの換装された2代目アルトワークス(写真:スズキ)

1990年に660ccエンジンを搭載した2代目が登場。その後も1998年発売の4代目までが販売されたが、「ワゴンR」などの軽トールワゴンの人気に押され、時代の変化により2000年に一旦は生産終了となる。だが、2015年に現行の5代目モデルが発売され、15年ぶりの復活を遂げる。ラインナップには、3気筒ターボの5速MT仕様が2WD(FF)と4WDを設定、ほかにパドルシフト付きASG(AT)仕様(4WDのみ)もある。

現行のスズキ・アルトワークス。価格は、2WDモデル(5MT)が153万7800円、4WDモデルが164万7800円(5MT)/168万6300円(5AGS)(写真:スズキ)

6速MT設定のあるN-ONEと軽量ボディのアルトワークス

N-ONEで6速MT設定があるRSはFFのみのため、アルトワークスもFFのMT仕様で比較してみる。まず、車体サイズは、どちらも全長3395mm×全幅1475mm。異なるのは全高だが、N-ONEの1545mmに対し、アルトワークスは1500mmであるから、こちらもたいした差はない。いずれも立体駐車場に十分入る大きさだ。

パワートレインもほぼ同等で、2車ともに660cc・直列3気筒ターボを搭載し、軽自動車の自主規制値64psという最高出力も同じだ(いずれも6000rpmで発生)。最大トルクについても、N-ONEが10.6kgf-m/2600rpmで、アルトワークスが10.2kgf-m/3000rpmだから、こちらも大差はない。なお、MTについても、両車ともにクロスレシオ化することで、エンジン回転数をつねに有効なパワーバンド内にキープしながら加速することを可能としている。ただし、N-ONEが6速MT、アルトワークスは5速MTのため、選択できるギア数が多いN-ONEのほうが、上手く使いこなせばエンジンの「美味しい」パワー領域をより引き出すことができるだろう。

だが、走りにおいてギア数よりも大きな差がでるのは車両重量だ。N-ONE RSの6速MT仕様が840kgなのに対し、アルトワークスはFF車で670kgと170kgも軽い。ちなみに両車のAT仕様でも、N-ONEの860kgに対し、アルトワークスは740kgとこちらも120kg軽い。パワーがほぼ同じで、これだけ車重に差があれば、当然ながら軽いアルトワークスのほうがより加速が鋭く、動力性能では有利だ。

写真はアルトワークスの5MT車専用フロアシフト。6速MTを採用するN-ONEに対して、アルトワークスは5MTを搭載する(写真:スズキ)
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