婚活界で「モテにくい」タイプが良縁を掴む秘訣 「ハッキリものを言う」女性が見つけたお相手

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「勤務先で慣れないオンライン授業が始まって忙しかったこともあり、4月と5月に夫(真一さん)に会ったのはそれぞれ1回だけです。その代わり、週に1回程度だった電話やZoomの頻度をもう少し増やしてもいいですか、と私から提案して応じてもらいました。毎回2時間ぐらいお話しできて、うそがなくて地に足がついている人だという初対面の印象は変わらなかったです」

5月末に「真剣交際」に入った2人。結婚相談所のルールでは、新たなお見合いや「仮交際」はせず、1人の相手との結婚に向けた話し合いを進める期間だ。3カ月~半年後には婚約をして成婚退会をするのが理想的な流れだが、実際には途中で別れてしまったり交際期間が長くなるケースも多い。

ここで「決断力」を見せたのは真一さんだった。真剣交際に入って1カ月後にはダイヤの指輪を購入。幸子さんにプロポーズをしたのだ。

昨年9月からの新婚生活を満喫している幸子さん。真一さんは始発で出社する代わりに帰宅は早く、ご飯を炊きながら洗濯物をたたんで幸子さんの帰りを待っていてくれる。勤務先の私立校以外でも講師業をしている幸子さんを「個人で仕事をいただいてくるのはいいことだ」と励ましてくれるという。

「追伸」からにじみ出る幸福

インタビューの直後に幸子さんからの「追伸」メールが届いた。

インタビューの中で、夫と、仕事の話をするという趣旨の話題を、申し上げたかと思います。今のところ、夫は、私のする話題に対し、「わからない」と言うことがありません。その意味でも、ありがたく思います。

定年間近の真一さんとしても稼げる配偶者がいることは心強いはずだ。仕事好きでちょっと変わり者の幸子さんと、おおらかで決断力もある会社員の真一さん。安定感しか感じない幸せな組み合わせだと感じた。

 

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大宮 冬洋 ライター

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おおみや とうよう / Toyo Omiya

1976年埼玉県生まれ。一橋大学法学部卒業後、ファーストリテイリングに入社するがわずか1年で退社。編集プロダクション勤務を経て、2002年よりフリーライター。著書に『30代未婚男』(共著、NHK出版)、『バブルの遺言』(廣済堂出版)、『あした会社がなくなっても生きていく12の知恵』『私たち「ユニクロ154番店」で働いていました。』(ともに、ぱる出版)、『人は死ぬまで結婚できる 晩婚時代の幸せのつかみ方』 (講談社+α新書)など。

読者の方々との交流イベント「スナック大宮」を東京や愛知で毎月開催。http://omiyatoyo.com/

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