積水ハウス揺るがす子会社「不透明取引」の異様

前社長自らオーナー所有のマンションを購入

不透明な不動産取引の舞台となった積水ハウス不動産中部本社(名古屋市、記者撮影)

東証1部上場のハウスメーカー最大手・積水ハウスの子会社で不透明な不動産売買が判明した。

舞台となっているのは、静岡や長野などの中部地方で積水ハウスが建設した賃貸住宅などの管理やサブリース業を手掛ける、積水ハウス100%出資の積水ハウス不動産中部(旧・積和不動産中部)だ。

同社では、自社で管理していた物件の管理契約が解除された後、その物件を担当社員が割安で購入しているのではないかというのだ。

オーナー側が社員を相手取って提訴

サブリースは、オーナーからアパートなどの不動産を一括で借り上げ、入居者に転貸するビジネスだ。オーナーに定額賃料を払うサブリース業者とオーナーの間で賃料設定などをめぐってトラブルになるケースも起きている。

しかし、サブリース会社のある幹部は、「契約を解除した物件を管理業者の社員自らが購入するケースは聞いたことがない」と話す。この幹部が続ける。

「サブリース契約では、契約解除をめぐってオーナーとトラブルになっているケースも多い。当社の場合、もし自社が管理していた物件の契約を解除し、担当社員がその物件を購入するとすれば、よほど慎重な社内手続きを経なければ許可しない」

積水ハウス不動産中部やその社員を相手どった民事訴訟も実際に起きている。静岡県沼津市に住んでいたオーナー(故人)の遺族が2018年12月、同社の沼津営業所長(当時)がオーナーのアパートを購入したことをめぐり、「営業所長にだまし取られた」として損害賠償などを求める訴えを起こしたのだ。

次ページ割安でアパートを取得した?
関連記事
トピックボードAD
マーケットの人気記事
  • 晩婚さんいらっしゃい!
  • おとなたちには、わからない
  • 野口悠紀雄「経済最前線の先を見る」
  • 日本野球の今そこにある危機
トレンドライブラリーAD
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
改正対応待ったなし!<br>働き方と仕事の法律

同一労働同一賃金の本格化、中小企業でのパワハラ防止対策の義務化など、今年は重要な改正法の施行が目白押し。2022年に施行される法律の要点に加え、昨年の4月に施行された改正民法も総点検。改正ラッシュへの備えを万全にするための法律虎の巻です。

  • 新刊
  • ランキング
東洋経済education×ICT