「ギリシャ戦は2-1で日本代表が勝利」 現地ブラジル有力紙の記者が予想

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メルグイゾ記者は日本に対して高評価をしてみせた。ただ、彼も「ギリシャの高さとカウンターには警戒すべき」と強調する。とりわけ、カギを握る存在が、左サイドアタッカーのサマラス(セルティック)。彼を封じられるか否かが、日本の命運を左右しそうだ。

「ギリシャにとってのサマラスは木のような存在。全員がボールを持ったらまずサマラスを見るし、彼にチャンスボールを供給しようと意識する。そのサマラスを封じることは日本にとって非常に重要なポイント。それとハイボール対策さえしっかりやれば、日本が2-1で勝つだろう。そのゴールの1つはホンダが取ると思う。もう1つはテクニシャンのエンドウ(遠藤保仁=G大阪)か右サイドのオカザキ(岡崎慎司=マインツ)かもしれない」と彼は日本通であるところを垣間見せていた。

コロンビアは高いハードル

ただ、日本がギリシャに勝って首尾よく勝ち点3を手に入れても、1次リーグ突破が可能かどうかとなると話は別。最終戦がコロンビアというのは非常に高いハードルだとメルグイゾ記者は考えている。

「コロンビアがこのグループのリーダーなのは間違いない。チリがスペインを、アルゼンチンがボスニアを倒したように、今回のブラジル大会は中米・南米勢が圧倒的に有利。コロンビアも24日のクイアバでの試合は沢山のサポーターに囲まれて、ホームのようなリラックスした雰囲気で戦えるだろう。そんな状況で日本が生き残るとしたら、まずコートジボワールがコロンビアに負けるという前提で、日本がコロンビアから勝ち点を取らないといけない。そのハードルはかなり高いので、現状では残念ながら、コロンビアとコートジボワールが1・2位を占めると言わざるを得ない。しかしワールドカップは何が起きるか分からない。最後まで可能性を信じて戦うことが大切だ」

メルグイゾ記者が日本支持の姿勢を示している通り、ブラジル人はテクニックがあって攻撃的な日本に好意的な見方を示している。昨年のコンフェデレーションズカップのイタリア戦(レシフェ)での激しい打ち合いも、前向きな印象につながっているようだ。

こうした地元からの支持をギリシャ戦で得るためにも、日本はこの4年間、志向し続けてきた攻撃的スタイルを貫き、2点3点取りに行く積極的な姿勢を示す必要がある。リスクを冒すことで逆に裏を突かれる危険性もあるが、選手たちにはもはや迷いはない。

元川 悦子 サッカージャーナリスト

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もとかわ えつこ / Etsuko Motokawa

1967年、長野県生まれ。夕刊紙記者などを経て、1994年からフリーのサッカーライターに。Jリーグ、日本代表から海外まで幅広くフォロー。著書に『U-22』(小学館)、『初めてでも楽しめる欧州サッカーの旅』『「いじらない」育て方 親とコーチが語る遠藤保仁』(ともにNHK出版)、『黄金世代』(スキージャーナル)、『僕らがサッカーボーイズだった頃』シリーズ(カンゼン)ほか。

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