海外生まれの彼女が日本舞踊「名取」になれた訳 クラウドファンディングで名取になる資金捻出

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「本番の前日に舞台稽古があったのですが、私は稽古ということでラフな服装で行ったんです。でもほかの人たちは皆、盛装。この日の稽古は照明や音響などの裏方さんたちと初めてお会いすることになるので、失礼のないようにきちんとした服装で臨むという習慣らしいのです。日本舞踊を始めて15年以上になりますが、まだまだ知らないことはたくさんあると実感しました」

名取となって1つの目標を達成したわけだが、「これはゴールではなく始まり」だという。「今は本当に幸せ。名取になって花崎家の娘・家族の一員になったと感じます。花崎流の名を継ぐものとして恥ずかしくない行いをしたいと思っています」。

地唄舞を踊ると心が落ち着く

今までも日本人とポーランド人の体の違いを考慮した独自のメソッドでポーランド人向けに日本舞踊を教えたことはあるが、これからは花崎流の名取として地唄舞を教えることができる。

今後はポーランドでも花崎流の名取として地唄舞を教えることができる(写真:吉久美佳)

「地唄舞は自分の内にあるものを、一歩引いたところから見つめ直すことができます。ストレスがたまったときに地唄舞を踊ると不思議と心が落ち着くという効果もあるんです。そういうすばらしい体験をできるだけ多くの人とシェアしたいと思っています」

近い将来には花崎流のポーランド支部を作りたいと考えている。日本の伝統芸能を学んだり教えたりしている人たちと一緒に、日本伝統芸能センターを作ることも構想しており、資金をサポートしてくれる企業や団体を探しているところだという。

「日本の文化というとアニメを真っ先に思い浮かべるポーランド人が多いのですが、それだけではない日本文化のすばらしさをもっと伝えたいと思っています。ポーランドで生まれ育った自分だからこそ、伝えられるものがあるはず。日本とポーランドの懸け橋になるという使命を感じています」

ミハシヤ ジャーナリスト、PRプランナー

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Michasia

大学卒業後、出版社勤務を経て独立。新聞、雑誌などの記事広告をメインに執筆。キャリアは約30年。得意分野は金融・ビジネスなど。2017年より拠点をポーランドのワルシャワに移し、ジャーナリスト、及びPRプランナーとして活動。現地のスタートアップ事情にも詳しい。

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