取引先に社員を派遣するときの注意点とは? プロに聞く!人事労務Q&A
よって、適正な出向とは、前出の4つの目的のいずれかであり、かつ、収益を計上しないものであると言うことができます。
出向手続きが必要だ
さて、(4)の店員派遣(代理店派遣など)ですが、よくある事例では、メーカーが自社の社員を販売代理店などへサービスやメンテナンス要員として派遣し、メーカーのために、メーカーの指揮命令を受けて、代理店において業務を行う形態です。
派遣先の代理店(取引先企業)は場所の提供をするだけであり、指揮命令を行いません。今回の質問のケースに似ているところがありますが、大きな違いは、店員派遣は、指揮命令がメーカー(雇用元)から発せられるものであり、代理店(取引先企業)から発せられるものではないと言うことです。よって、代理店(取引先企業)からの指揮命令のもとに働くのであれば、(4)の店員派遣(代理店派遣など)には該当しません。
以上のことを総合的に判断しますと、(3)の出向(在籍出向)の契約形態による手続きを取ることが最も適切であると判断されますが、当該応援業務を取引先企業に対して、事業として継続的に行うことなどになれば、(6)の労働者派遣の契約形態の手続きをとることが適切であると考えます。(撮影:丸山尚文)
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