MIT理系エリートが育った家庭環境とは? 最良の教育は親が楽しむこと、「楽しそう」だから子は興味を持つ

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30年越しの仕返しを、いつかロサンゼルスで

母がまだ入院していたときに、僕は30歳の誕生日を迎えた。そこで父、妹と3人で母の病院に押しかけ、談話室で僕の三十路祝いをした。妹が買ってきてくれたケーキのプレートには、「おにい30歳おめでとう」……ではなく、「あきら&ちせつ 30th anniversary as 親」と書かれていた(親になって30周年。「あきら&ちせつ」は両親の名)。

生活能力ゼロの父を放ってはおけないと思ったのか、母は順調にリハビリをこなし、しっかり歩けるようになって退院した。とてもありがたいことに、父も転移なく元気にやっている。

両親に元気なうちにロサンゼルスに遊びに来いと言っているのだが、老けて出不精になったせいで、なかなか重い腰を上げてくれない(チタン合金製の足のせいで空港のセキュリティチェックにひっかかるのが面倒、などと言っている)。

もし来てくれたら、オンボロのシビックで空港まで迎えに行って、後部座席に乗せ、霧吹きで水をぶっかけて、30年越しの仕返しをしてやろうと企んでいるのだが。

 

新刊はこちら→『宇宙を目指して海を渡る MITで得た学び、NASA転職を決めた理由』 (Kindle版はこちら

 

小野 雅裕 NASAジェット推進研究所(Jet Propulsion Laboratory)技術者

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おの まさひろ

1982年大阪府生まれ。2005年東京大学工学部航空宇宙工学科卒業。2012年マサチューセッツ工科大学(MIT)航空宇宙工学科博士課程および同技術政策プログラム修士課程修了。2012年より慶應義塾大学理工学部助教。2013年より現職。火星ローバー・パーサヴィアランスの自動運転ソフトウェアの開発や地上管制に携わるほか、将来の宇宙探査機の自律化に向けたさまざまな研究を行なっている。阪神ファン。好物はたくあん。主な著書は、『宇宙を目指して海を渡る』(東洋経済新報社)。

ブログ: onomasahiro.net/
Twitter: @masahiro_ono

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