日本人女性が韓国で自前のビルを持てた秘訣 在韓17年で資産70倍増、居酒屋店主の成功物語

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ソウルで自前のビルを建設、居酒屋を開いた松本ひとみさん(撮影:黒田勝弘)

日本と韓国のビジネス関係は広くて深い。それなのに、ソウルにはこれまで日本企業の自社ビルは1つもなかった。面倒な歴史的背景もあり、韓国で日本人が不動産を所有することは何かと不便だったからだ。それが2019年になって初めて、日本企業の東レがソウル・金浦空港近くのニュー・ビジネスタウンに8階建ての自社ビルを建てた。1965年の日韓国交正常化以降、史上初のことである。

日本人の不動産所有が難しかった韓国

先端素材系の東レは近年、韓国で最も歓迎されている日本企業だが、大企業でも自社ビルを持つのはこれほどごく最近のことだった。ところが2020年に女手一つでソウル都心にビルを建てた日本女性がいる。在韓日本人女性で最大のサクセスストーリーの主人公になったのは、大阪出身で日本居酒屋「とんあり」の経営者である松本ひとみさん(63)だ。

「とんあり」は、ソウル駐在日本人ビジネスマンの間ではよく知られているお店の一つだ。松本さんは20年前に脱OLし、退職金1000万円を持って韓国にやってきた。韓国でしばしば噴出する反日運動による関係悪化をものともせず、一人で店を増やしながら事業を拡大し、ついに時価7億円の自分のビルを持つに至った。17年間で70倍に増やしたことになる。この快挙は、コロナ禍の下で過ごすソウル在住日本人の間で「元気をもらった」として明るい話題となっている。

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