2021年、株価のバブルは一体どこまで続くのか

もし資産が増えたらどこかで利益確定すべき?

「結構、儲かってる。けどもう少し上がるかも……」。株価が値上がりして含み益が出ている人も少なくない。2021年はどこかで売るべきだろうか(写真:zak/PIXTA)

内外共に株価は高値圏にある。NYダウは3万ドルに乗っているし、日経平均株価も2万6000円台で推移している。筆者の前回の本連載記事「バブルはコロナの感染拡大でむしろ大きくなる」で述べたように、コロナに対する経済対策が株価上昇の背景にある。

コロナが続くと、株価が上がるワケ

経済指標をざっと眺めると、「景気」は決してよくないが、株価上昇を端的に裏付けているのは、通貨供給量と銀行貸し出しだ。広義の通貨供給量である11月のM3は対前年比+7.6%、銀行貸し出しは+6%だ。

この連載は競馬をこよなく愛するエコノミスト3人による持ち回り連載です(最終ページには競馬の予想が載っています)。記事の一覧はこちら

コロナ前までの+2%レベルから急伸している。これまで、日銀(日本銀行)の金融緩和努力にもかかわらず、なかなか市中に巡るマネーは増えなかったが、財政支出が増えたり、政府が保証することで銀行の貸し出しが伸びたりして、金融緩和が後押しされた。

一方、「+2%」を目標とする物価は、消費者物価指数(10月)が対前年比-0.7%、企業物価指数が同-2.1%とまだ低迷中で、マネーがまず金融資産に向かっている段階にあることがうかがえる。

先般、政府が決めた追加経済対策では、金融機関の融資や地方の支出などを含め、事業規模が73.6兆円に達した。政府は今年4月と5月に、それぞれ110兆円を超す経済対策をまとめたが、大規模な財政出動が継続する。

大まかに言うと、財政的刺激があるたびに金融緩和が強化される。問題はコロナだが、感染が拡大し、重症者の数も増えて、北海道や大阪などで医療が逼迫するなど、心配な状況が続いている。しかし、「嫌な話」で気が引けるが、これが株価にとっては好材料なのだ。

新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長は、東京都を対象から除外することなど「Go To トラベル」の見直しを訴えている。だが政府にその気はないようで、追加経済対策にはキャンペーンの2021年6月までの延長が盛り込まれている。

次ページ「Go To」は株価の強力な支援材料になっている
マーケットの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 子どもを本当に幸せにする「親の力」
  • 新型コロナ、長期戦の混沌
  • 角田陽一郎のMovingStudies
  • ポストコロナのメガ地経学ーパワー・バランス/世界秩序/文明
トレンドライブラリーAD
人気の動画
東芝、会社「3分割」に残る懸念
東芝、会社「3分割」に残る懸念
ウエルシアがイオンと挑む「ドラッグストア飽和」打破の勝算
ウエルシアがイオンと挑む「ドラッグストア飽和」打破の勝算
百貨店の最終兵器「外商ビジネス」が抱える難題
百貨店の最終兵器「外商ビジネス」が抱える難題
企業同士の取引で「値上げラッシュ」が起きている
企業同士の取引で「値上げラッシュ」が起きている
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
「非財務」で生きる会社、死ぬ<br>会社 企業価値の新常識

今や株価を決める最大の要因は「非財務情報」というのが世界の常識に。優れた開示を行えば企業価値の向上につながる一方で、開示が不十分だと株を売られるリスクも。企業価値の新常識をめぐる混乱とその対処法に迫りました。

東洋経済education×ICT