カングーが「賛否両論の大変身」を行った理由 2021年の発売を前に見えた新型カングーの全貌

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現行型と同様に観音開きとなっているリアゲートからアクセスする荷室の容積は、スタンダードが最大3.9m3、ロングが最大4.9m3と発表されている。現行バンは3.0m3とされていたから、拡大していることが予想できる。

キャビンへのアクセスで注目すべきは、4車種のうちカングー・バンのみ、助手席側のセンターピラーを取り払うことで1416mmという現行型の約2倍の開口部を実現した「イージー・サイド・アクセス」を用意したことだ。我が国のダイハツ「タント」やホンダ「N-VAN」に似た構造である。

ピラーレス構造により広いドア開口部を実現したカングー・バン(写真:ルノー)

さらにカングー・バンの荷室には、「イージー・インサイド・ラック」と呼ばれる収納式の棚も用意されており、長尺物を高い位置に固定することで、フロアを有効に使うことができるという。

カングーとエクスプレスとでは、インパネやドアトリム、フロントシートのデザインも異なっている。

大きく違うのはセンター部分で、カングーではディスプレイがインパネ上部に固定され、シフトレバーは現行型と同じようにインパネから張り出した高い位置に置かれる。現行型ではコの字型だったパーキングブレーキレバーは一般的な形状になった。

先進運転支援システムも充実

新型ルーテシアにも装備されるルノーのマルチメディアシステム「EASY LINK」はカングー/エクスプレス両車に設定。さらにカングー・バンにはデジタル式ルームミラーも採用されており、運転席と荷室の間に隔壁を設けても、優れた後方視界を得ることができる。

パワートレインはカングー/エクスプレス両車にディーゼルとガソリンエンジンを用意するほか、前述のようにカングーには電気自動車もある。エンジン車のトランスミッションは、マニュアルとオートマチックが設定されるという。

ADAS(先進運転支援システム)については、アクティブエマージェンシーブレーキ、ブラインドスポットワーニングなどの記述がプレスリリースにある。現行型から大幅なバージョンアップを果たしていることは間違いないだろう。

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