「アマゾンの薄利多売は真似できない」 AWS担当上級副社長にクラウドサービスを聞く
また、スタートアップ企業がゼロからAWS上でいろいろなものを構築する例もある。たとえば、グミは最初からAWS上でゲームを開発している。法人向けの名刺管理システムのサンサンも、すべて開発はAWS上で行っている。
――全面移行は潮流といえるのか。
もうすでに大きなトレンドになっていると思う。ネットフリックスが全面移行を決めた当時は、その判断をするのはとても勇気のいることだっただろうが、昨今はわりと当たり前になっている。東急ハンズのほかに、オーストラリアの保険会社であるサンコープも今後2、3年の間に2000あるすべてのアプリケーションを全面的にAWSへ移行すると決めている。こうした動きは今後もっと増えていくだろう。
――アマゾンの本体が動画配信やゲームなど新しいビジネスをどんどん拡大している。これにAWSはどのように貢献しているのか。
そうした新たな取り組みはすべてAWS上で行われている。私たちのサービスを使うことで、アプリケーションをより早く、そしてより安く開発できる。彼らは自分たちでコンピューティングをしなくてもいいし、ストレージを保有しなくていいし、コンテンツ配信ネットワークも自分たちで対応しなくていい。すべてのサービスはAWSから提供されているものを活用すればよくて、自分たち構築する必要はない。
他社は簡単に真似できない
――格安である、ということのほかに改めて強みは何か。
今では世界190カ国以上で何十万ものお客様にAWSをご利用頂いており、私たちも経験を積んでよくなっている。これだけ大きな規模で8年以上運営を続けていること自体、他社との差別化だと考えている。
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