エイベックス「虎の子」南青山の本社ビル売却へ 保有不動産を放出する企業がコロナ禍で増加か

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エイベックスは11月5日に同社初の希望退職を発表するなど、苦しい経営環境にあった(記者撮影)

音楽・映像事業を手がけるエイベックスが東京・南青山の本社ビルを売却する方針を固めたことが、東洋経済の取材で明らかになった。

売却の対象となったエイベックスビル(記者撮影)

売却の対象となったのは、2017年12月に開業した地上18階建ての「エイベックスビル」。複数の関係者によれば、外資系ファンドを含む複数社を対象に入札を実施し、カナダの不動産ファンドのベントール・グリーンオークが優先交渉権を得たもようだ。

エイベックスはコロナ禍で主力のライブ事業やグッズ・音楽CD販売が低迷し、2020年4~9月決算では32億円の純損失を計上した。11月5日には同社初となる希望退職に踏み切ることを発表し、今年12月中に100人程度の退職者を募集する。虎の子である本社ビルの売却は、業績不振を受けて金融機関が主導したと見られる。

エイベックスは売却後に、ビルを賃借する方針のようだ。本件についてエイベックスは「個別の事案については答えられない」とコメントした。

コロナ禍で進む不動産売却

コロナ禍の影響による業績不振を理由に、保有不動産を放出する企業がここにきて増えている。物件売却に向けた動きを受け、昨年までは土地や建物の価格高騰に難儀していた不動産業界も、出物の少ない好立地の物件が期待できると投資の機会を積極的に模索し始めた。

今年8月には、アパレル大手の三陽商会が東京・銀座の商業ビル「ギンザ・タイムレス・エイト」の売却を発表。売却先はジャスダック上場の不動産会社レーサムだった。業績不振の企業が保有不動産の現金化を進める動きが、今後加速しそうだ。

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