現金主義の人が実は「損する」納得のカラクリ

ポイントを現金化すると目減りするのはなぜか

この両替機を利用すれば、手数料なしで両替が可能です。しかし、窓口ならば15時までに行かなければいけませんし、休みの日は開いていません。また、両替機は基本大きなATMコーナーにしかありませんから、最低でも駅前ぐらいまでは出なければいけないでしょうし、住んでいる場所によっては支店のある街まで行かなければならない、ということになります。この場合、価値も使いにくさも変化していませんが、あなたがその手間を背負わなければいけないわけです。

投資で損をしない2つのポイント

この話からさらにいくつかの重要な法則を学ぶことができます。ひとつは「日頃から付き合いのあるサービスをうまく利用すると、損をしないですむことがある(つまり、得をすることがある)」ということです。銀行があなたのお金を両替してくれるのはあなたが銀行口座を持ってくれていることに対しての特典ですから、口座を持っていない銀行でこのやり方は使えません。

さらに、銀行の支店や大きなATMコーナーまで行けばまったく損をせずに交換できる、ということは、「あなたが手間や苦労をかけることで損をしないですむことがある(つまり、得をすることがある)」とも言えますね。

同じところからもうひとつ、「どうせ利用するなら大手や、近くに店舗が多い(または、近くに店舗がある)、あなたがよく知っているサービス」ということも見いだせます。大手はたくさんの人が利用するので店舗数も多いですし、近くに店舗があればそれだけ利用するのに手間がかかりませんよね。

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当然ですが、これらはあなたがどこに住んでいて、どんな生活をしているかによって変わります。青森出身の人は青森銀行、鹿児島出身なら鹿児島銀行をメインバンクにしているかもしれません。あなたが青森や鹿児島に住んでいるならばそれで何の問題もないのですが、東京で青森銀行や鹿児島銀行の支店に行くのは至難の業です。もちろん、あることはあるのですが、都心に1店舗しかありません。

逆に東京から地方に行った人、例えば三菱UFJ銀行は三大メガバンクのひとつですが、鹿児島で三菱UFJ銀行の支店に行かなければならないと思っても、隣の熊本県まで行かなければ支店はありません。青森はもっと大変で、三菱UFJ銀行は東北では仙台にしかありませんし、そうでなければはるばる海を渡って札幌まで行くハメになります。もちろん、ほかの銀行やコンビニなどでどうにかなることも多いのですが、たいてい手数料をとられますよね。

ここまで書いてきたいくつかの基本的な法則を、次回はいろいろな分野に適用してみましょう。

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