労働組合はアタマが古すぎる ゼンショー・小川社長が語る経営哲学(4)

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言うのは簡単だけど、実際難しいので、あらゆる食材は、魚も肉も野菜も穀物もやっていくには巨大な資本力、人材力が必要であって、そういう企業が世界の中で衣食住、あるいは医療、そういういろんな分野を責任持ってカバーしていく、担っていくというふうになる社会というのが人類のネクストステージであって、その次に、そういう発達した資本主義、生産力のもとで、もっと次の生産様式が展望されるかもしれないけど、それは相当先だろうなと。

今言ったことを世界でやるだけでも、不均等発展しているから大変なことであって、だけど、僕はフェアトレードでいろんな現地の情報を集めても、今、フェアトレードの相手国というのは、世界で言えば、赤道に近い最貧困地帯があるわけですよね。だから、そういうところでの離陸に対しても、われわれはボランティア、NGOじゃなくて、株式会社としてかかわっていくことによって、少なくとも、そういう仕組みの構築に貢献できるし、現地が離陸して子供をちゃんと教育させられるということですよね。日本のやってきた300年間の教育立国というのは、やはり世界の途上国に対してもいいということになるんじゃないかなと考えているんです。

船を沈めるような行為はやってほしくない

それを仙台・泉のクルーはどう考えているか知らんけれども、やっぱり店で働くクルーがゆくゆくは世界でそういうプロジェクトの何らかのフェアトレードなのか、あるいは店の展開であるのか、職員の調達加工というところなのか、そういうところでもチャレンジする。そういう意欲と能力を持った人はそうやってほしいと思っているし、それは基本的には先進的ないいやり方だし、いい企業じゃないかと思っているんです。

労働問題という言い方をすれば、確かにいろいろな意見はあるかもしれないけれども、大局的には、そういった船がどういう方向に向かい、ボロ船なのか、いい船なのか、人類に富をもたらす船なのかどうかというところは働くクルー一人ひとりも逆にプライドを持ってほしいし、そこの足を引っ張るようなことはしてほしくないなと。資本家のためじゃなくて、働く、一緒に汗流している仲間のためにも、やっぱり船を沈めるような行為はやってほしくないと思うんです。

確かに会社の対処が100%だったかといえば、おっしゃるように、それは反省すべき点はいろいろあるんだけど、3年半前において、僕から見れば、よくわからないような特殊な形で出発しちゃっているので、それは出発点からして遺憾だと。対処についても、じゃ、内部でロアマネジメント、あるいは事務方が100%対応していたかといったら、そうではないと思うし、問題があったとは思います。そういう点も含めて、裁判所でもいいかげん和解したらどうですかということについては、わかりました、じゃ、和解しましょうと。

ただ、外部組合が嫌だ、ふざけるな、団交をやれということについては、あなた方が本当に2万人のすき家の従業員を代表しているとは、組合員は3人だから、それは会社としてはどうしても思えないと。それも当人と元夫と夫というのは、どう考えてみたって非常に狭い範囲で、全体を代表しているって、何で言えますかと。

もし触れるのであれば、そういう日本の、特に戦後の歴史の中、それから、21世紀の日本をよくしていくという観点からもう少し広い視野で見るべきだし、量と質の問題が僕は大事だと思うので、これは何千人もやっているというのと、本争議に関しては3人同族でやっているというのではやっぱり見方を変えるべきだし、何だかんだ言っても、形式論はともかく、やはり特定政党の影響が非常に強い外部組合があたかも従業員代表であるかのような立場で団交を要求してくるということについて納得はできないと。僕だけじゃなくて、それは世間にとっても、起きた現象だけじゃなくて、やはりそういう数的な問題をちゃんとね。

どうしても彼らはさっき言ったように、組合情宣ということで勝手なことを言えますから。こっちは上場企業として言えない立場にあるわけで、弱い者いじめという話もあったけど、おにぎり問題なんて典型だけど、面白おかしく書かれちゃったわけで。ただ、外部の人は笑われるけど、業界にもいて、やっぱりコメは生命なわけですよ。おコメを勝手に持ち出したり仲間で食べちゃったりということは、金額がどうのこうの、朝日は面白おかしく書いていたけど、そうじゃなくて、そういう行動自体が規律上、倫理上、非常によくないと。

――やっぱり規律は大事なんだから。でも、告訴までするかと。

彼女は認めているんだけど、彼女が入っているはずの時間帯に替え玉を入れていたとか、あらゆることをやっているんですよね。訴状の中に確かにおにぎり問題って入っているんだけど、それは企業としては、物をそういう形で横領するということは、外部の人はおにぎり何個分とか言うけど、そのこと自体、組織上もものすごくよくないことなんですよ。大事なんです。というのは、安全上も大事なんです。

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