キムタクと嵐でワンツーのCM好感度ランキング タレントのライフスタイルが広告訴求力に影響

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CMはスーパーマーケットでスマホを手にした3人と“ピンクガチャ”、“ブルームク”が無言でポーズを決めているシーンに始まる。田中が「60歳以上ならUQモバイル、だぞっ」と言うと、大地が「国内通話し放題、だぞっ」と続け、そこに『UFO』のイントロがかかる。

UQコミュニケーションズ/UQ/「シニア三姉妹」篇

松坂が「大画面のお手軽スマホ、だぞっ」と言いつなぎ、「お姉ちゃん、いくつになったの?」と尋ねる田中に「教えなーい」と答えると、楽曲に合わせて三姉妹がカメラ目線で「♪UQ」と声をそろえる。するとピンク色の空間でダンスをする3人が映され「60歳以上国内通話し放題」「おてがるスマホのUQ」といったコピーやナレーションが重なる内容だ。

モニターの反応を見ると女性の支持が圧倒的で、なかでも40~50代の主婦から多く得票した。「若い三姉妹もかわいくて好きだが、こっちもキレイで好き」「同じ三姉妹をテーマにしていて面白い」「同性から見ても美しすぎる三姉妹」などの感想が寄せられ、チャーミングな3人の起用が好意的に受け止められたようだ。

シニア向けのCMには“安心感”や“温かみ”を感じさせるものが多いが、本作はこれまでのクリエイティブ路線を継続し、スタイリッシュな世界観で展開。松坂ら3人がいい意味で“シニアらしさ”にとらわれず、エッジの利いた表現でそれぞれの個性をアピールしたことが好評価の最大の理由ではないだろうか。

ブランドの世界観と出演タレントのイメージの重なり

このほか上位には、光石研と岸井ゆきのが父娘を演じた日本マクドナルド『月見ファミリー』(6位)、新たに阿部寛と山田孝之を起用したUber Japan『Uber Eats』(7位)など、キャストの個性やパーソナリティーを生かした新CMが相次いだ。

当社が1989年から調査している「CM好感要因」15項目のうち、最も回答数の多い項目は「出演者・キャラクター」で、この結果は30年以上を通して変わることがない。ヒットCMの傾向を見ると、ブランドの世界観と出演タレントのイメージに重なる部分が大きいほど、多くの共感を集めることができるようだ。

また近年はSNSの発達などにより、広告キャラクターを務めるタレントの人柄やライフスタイル、交友関係までも明らかになってしまう。CMの内容がフィクションであったとしても、出演タレントの個性や存在感が広告の訴求力に多大な影響を及ぼすことは間違いないといえよう。

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