子育てだけじゃない、長時間残業者にも細やかケア
2位はソフトウエア開発大手の日立ソリューションズ。総合得点は272.9点で、2013年の5位から大きく順位を上げた。人材活用90.8点(全体26位)、環境91.3点(同65位)、企業統治+社会性90.8点(同94位)。女性が子育てしやすい環境の充実など、人材活用分野で高得点を獲得した。
育児休業は最長で通算3年可能。育児・介護の短時間勤務制度では、4、5、6、7時間から勤務時間を選択でき、さらにコアタイムなしのフレックス勤務もできる。裁量労働、育児・介護用の在宅勤務制度に加え、残業により発生した延長保育料の半額補助もある。残業が多くなりがちなソフトウエア業で、長時間残業者への問診・面談も行う。
このように、子育て支援にとどまらないワーク・ライフ・バランスを重視する制度は、同業他社に比べて一歩抜きんでている。
サントリー、IBM、リクルートも10位入り
3位も同じく日立グループの日立システムズで265.6点(人材活用84.2点、環境89.9点、企業統治+社会性91.5点)。4位はサントリーホールディングスの265.5点。人材活用94.7点、環境88.4点、企業統治+社会性82.4点だった。
以下、5位NECソフト(258.3点)、6位トヨタ車体(253.7点)、7位日本IBM(228.7点)、8位サノフィ(219.6点)、9位リクルートホールディングス(219.3点)、10位カルピス(209.8点)と続く。
未上場とはいえ大手企業が多い中、ITサービス・人材派遣などを展開するアイエスエフネットが17位(172.8点)にランクインした。障害者雇用に積極的な会社として知られ、人材活用は84.2点と高得点。女性障害者の活躍の場として、福島で「匠カフェ」というカフェ形態での展開も行っている。
さて、ランキングの元データになっている「東洋経済CSR調査」は上場企業だけを対象としているわけではない。未上場でもCSRに積極的に取り組んでいる企業も多く存在するが、現在の回答社数はわずかだ。今後は未上場企業の回答増加も期待したい。
企業評価の新たな視座として浸透してきたCSR(企業の社会的責任)。上場企業をはじめ有力1210社におけるCSRの取り組みを、国内最大規模のデータベースから各企業個別に紹介した、日本で唯一の刊行物。
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