村田恒・村田製作所社長--二次電池の勢力図はいずれ変わる

村田恒・村田製作所社長--二次電池の勢力図はいずれ変わる

電子部品が数多く搭載されるパソコンや携帯電話は、需要がローエンド(低価格)製品と高機能製品に二極化している。構成比で言えばむしろ、ローエンド製品が増えている。ということは、搭載される電子部品も単価が下がり、製品1台当たりの搭載数も減っていく傾向にあるといえる。

そこで、当社は今後、成長率の高い分野として、次世代エネルギーやヘルスケア事業などを強化していく方針だ。そういった分野では当社の強みが発揮できる。

エネルギー分野は範囲が広いので、エネルギーを蓄える部分ではリチウムイオン電池、エネルギーの転換部分にはインバーターやコンバーターを展開する。ネットワークやITの部分でも、たとえばスマートグリッド(次世代通信網)がこれから各国で構築されていくと期待しているが、その中で使われる無線機能を狙っていきたい。ビジネスチャンスはあると思っている。

ただ、次世代エネルギー事業については、すぐにボリュームが出る見通しではない。リチウムイオン電池を車載用として展開するには時間がかかるかもしれない。まずは、ハンディターミナルや電動自転車などへの搭載で実績を積み上げていく。

リチウムイオン電池の事業は参入企業が多いが、あまり心配はしていない。セットメーカーと電池メーカーのパートナー関係図が完成されているようで、そうではないのではないか。現状のリチウムイオン電池がベストの製品だとは、どのメーカーも思っていないだろう。まだまだ、勢力図は変わる可能性がある。多様な特性が要求される時代が来る。セラミックコンデンサーの積層技術を応用した当社のリチウムイオン電池は急速充電に対応でき、パワーが大きい特徴がある。こういった強みを打ち出していく。

太陽電池セルの電極も、パネル需要に比例して受注が拡大している。現在の生産は2000年比で10倍に増えている。これまでは国内メーカーへの供給が中心だったが、今後は海外メーカーへの営業も視野に入れていく。

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受賞会見とともに、リチウムイオン電池の開発の歴史と当事者の労苦を振り返る。世界の先頭を走ってきた日本も、今後および次世代型の市場では優位性が脅かされつつある。吉野氏率いる全固体電池開発プロジェクトに巻き返しの期待がかかる。