(第28回)「四字熟語・故事ことわざ」で綴る就職支援・第十五話『筆記試験』

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(1)最新時事問題の対策
 マスコミ系を志望する人ばかりではなく、基本は「新聞=全国紙」を読むことがポイントだ。1面から総合面ぐらいは最低限読みこなすことが必要である。試験の範囲は、10月あたりからとなる。ただし、この10月というのは一応の範囲であり、たとえ9月の出来事であっても、その年を代表するような出来事であれば(衆議院選挙等)試験に出る可能性はある。また最近は、年明けの2、3月の時事問題からの出題も多くなっている。試験日の2週間ぐらい前の時事問題が出されるケースもあるほどだ。その意味では、年明けからの新聞のチェックを怠らないことが重要となってくるだろう。そこで、新聞の読み方のコツを伝えていくことにする。

A 新聞は結論が先に書かれていることを知ろう
 新聞記事の構成は「大見出し、中見出し、リード、小見出し、記事」となっている。このうちリードまでの部分を読んでいれば、十分試験対策になると考えてほしい。スミからスミまで読むことは否定しないが、試験問題はそこまで細部にはわたっていない。要は大意をつかむ、ということだ。

B 確定した記事を読めばよい
 たとえば、「アメリカからの牛肉輸入再開か」という記事があったとしよう。試験という性質上、未確定のものは問題になるはずがない。「牛肉の輸入再開」と新聞に出たときに、その内容を覚えておけばよい。プロセスを追う必要は、少なくとも筆記を通過するためにはないといえよう。

C 政治・経済面をメインに読む
 大学生の新聞の読み方では「JAL会社更生法適用」というニュースよりも「○○逮捕」という記事に目が向きがちだ。しかし後者は試験問題にならない。なぜなら○○は被疑者であり刑が確定したわけではないからだ。そうした理由から、筆記試験の問題は特定の人間への個人攻撃とならず、確定した要素の強い政治・経済面が中心となる。社会面の記事を、あまり熱心に追う必要はないことにもつながるだろう。

D 表・図・グラフのチェックを怠るな
 たとえば、筆記試験問題には「誤っているもの(正しいもの)」を所定のシートにマークせよというものが出題されることが多い。例題を参照!
問1 自由民主党の歴代総裁の中で総理大臣に就任できなかった人物は、次のうちどれか。
(1)石橋湛山 (2)鈴木善幸 (3)宇野宗佑 (4)河野洋平
 正解は4である。試験問題には、ほとんどの場合テーマがある。例題では〈自由民主党〉がそのテーマとなっている。そのような記事が出るときは、必ずといってよいほど同じ紙上に<過去の自由民主党総裁(総理大臣在任期間)>のような表があるはずだ。その図をスクラップしておけば、1つの報道から多くの知識を得られることになる。選択形式の問題にはおしなべてテーマがあり、キーワードがある。それゆえ、テーマごとにまとめられる表や図、グラフなどは要注意となるのだ。

E 囲みの解説記事をマークせよ
 これは最新の時事用語集でもある。新聞記事をさらに読みやすくするための工夫がなされているが、朝日新聞の「キーワード」や日本経済新聞に「きょうの言葉」等がそれに当たる。新聞ダイジェストの巻末には、それらの時事用語がまとめられている。試験問題の「宝庫」といってもよい。

F 「今週のまとめ」はスクラップしておく
 各紙の月曜版(日曜版のケースも)には、1週間のまとめといった記事がシンプルな解説付きで載っている。これをきちんと読むようにするだけで、十分な筆記試験につながるはずだ。
 その作業をこれまでしてこなかった人は、新聞ダイジェストを活用し、遅れを取り戻すことだ。
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