久保建英の「新天地選び」が成功でしかない理由 知られざる会長の財力と日本とのネットワーク
「素晴らしいチームの一員となれたことをうれしく思っています。ビジャレアルが最良の選択肢でした。僕も家族も代理人も全員がそう考えました。これが最高の選択であったことを今から示さなくてはいけません」
8月11日。スペイン東部にある人口5万の小さな町にあるエスタディオ・デ・ラ・セラミカで行われた入団会見に臨んだサッカー日本代表の久保建英は、黄色のユニフォームを身にまとい、新天地の一員となった喜びを語った。
元指揮官も久保の成功に太鼓判
2019年夏にFC東京からレアル・マドリードへ移籍し、2019−2020シーズンはレンタル先のマジョルカでリーグ34試合出場・4ゴールという結果を残した彼の評価はうなぎ上り。7月の昨季終了時点では10を超えるオファーが届いたといわれる。
中にはバイエルン・ミュンヘンやパリ・サンジェルマンといったUEFAチャンピオンズリーグ(UCL)の常連である強豪クラブの名前もあったが、本人がスペイン国内でのプレー続行を希望。最終的には昨季5位のビジャレアルに落ち着いたという。
同クラブであれば、UEFAヨーロッパリーグ(UEL)出場権があるため、久保はUCLでレアルと正面衝突するリスクを回避しつつ、10代のうちに欧州舞台を経験できる。新指揮官のウナイ・エメリ監督とレアルのフロレンティーノ・ペレス会長の間には太いパイプがあるとみられるだけに、レアル側の意思も働きやすい。
久保を1年間コンスタントにプレーさせ、欧州リーグの経験も身につけさせたうえで、2021年夏にレアルに復帰させるというプランも現実味を帯びてきそうだ。
「ビジャレアルは歴史的に見て、非常にアグレッシブなプレーを好むチーム。久保のスタイルにも合うでしょう。彼は強いパーソナリティーを持った選手。適応の面はまったく問題ない。今のペースで成長を続けていったら、来年マドリードでプレーするのは間違いないと思います」
2012年に短期間だが、ビジャレアルを率いているセレッソ大阪のロティーナ監督も、あらためて太鼓判を押した。
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