マイクロソフト「IE」の脆弱性に世界震撼 利用シェア60%の閲覧ソフトが直面した危機
ただし、注意点がある。Windows XPに対しては今回の問題に対するセキュリティ対策が提供されない。この際、サポート期限が切れたXPを卒業し、新しいOSへ移行することを真剣に検討するべきだろう。
このほか、IEのセキュリティ設定を「高」にすることで、ActiveXコントロールおよびJavaScriptの動作を抑制することでも対応が可能だ。[インターネット オプション] -[セキュリティ] タブで設定できる 。
しかし、この方法ではこれまで使っていたアプリケーションが動作しなくなる場合も多い。代替ブラウザではなくIEを使用する目的が「IEでしか動作しない社内アプリケーション」などであるなら、セキュリティ設定を「高」に設定した上、「信頼済みサイト」へ必要アプリケーションのURLを登録することで利用できる。
さらに、今回の問題に関連していると考えられる「VGX.DLL」というシステム用ファイルの登録を解除する方法もマイクロソフトは提示している。が、VGX.DLLは一部のアプリケーションが正常に動作をするために必要なファイルでもあるため、将来的に元に戻さなければならないので、手を加えるとのちのち面倒が起きるかもしれない。設定のハードルもやや上がるため、上記二つの対策のうちいずれかを施した後、IEを必ずしも必要としないサイトには代替ブラウザを用いるのが良い。
なお、今回のようなセキュリティ対策が拡がる前に攻撃が行われることを
マイクロソフトへの影響
それであれば、「今後はIEを使わなければいい」
未知の問題を使ったゼロデイアタックは、
インターネットへアクセスしているブラウザソフトを分析すると、マイクロソフトのIEは60%近いシェアを誇る。2位、3位はFirefoxとChromeが17%前後で横並びとなっており、圧倒的なトップシェアだ。それだけ狙われやすいポジションにあるわけだが、スピーディに脆弱性をふさぐパッチをリリースできれば、マイクロソフトの経営に与える影響は、限定的だ。
マイクロソフトでは2月にサティア・ナデラCEOが就任。新しい経営体制が動き出したばかり。その出ばなをくじくような被害が発生しないことを祈っていることだろう。
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