中国アプリ、日本で禁止されると何が起きるか TikTokよりWeChatやWeiboの方が大きな打撃

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自民議連はTikTok以外の中国アプリ・ソフトウェアの利用制限も提言する方針だ。インドの例からみると、制限対象にはMAU10億人以上のメッセージアプリ「WeChat(微信)」やMAUが5億人近いWeiboも含まれるだろう。実際に制限が発動されると、日中を行き来するビジネスパーソンや留学生は、相当な不便を強いられそうだ。

関東で部品メーカーを経営する山本和夫さん(仮名、40代)は、「月に1度、出張で大連市の工場に行っていますが、コロナで1月以降は入れていません。8月には何とか行きたいと思っていましたが、7月に大連でクラスターが発生し、先が見えない」と話す。

山本さんによると、市政府の指示で工場の従業員全員がPCR検査を受けることとなり、7月下旬に交代で休みを取った。その報告も従業員からWeChatで受けている。「現地従業員のグループチャットで何とか工場や従業員の様子が把握できている。中国人は皆WeChatを使っており、封鎖されると代わりの連絡手段をつくるのが大変」と山本さんはこぼした。

ビジネスパーソンや留学生も直撃

広島県の大学に交換留学中の20代男性は、「(派遣元の)中国の大学からの通知はWeChatで来る。4年生になると、日本に留学しながら中国企業への就職を目指して、WeChatで現地の採用担当者と連絡を取る人もいる。WeChatが使えなくなると生活に大きな影響が出る」と心配する。

中国企業や地方政府、行政機関の多くはWeChatやWeiboで公式アカウントを運用しており、筆者も気になるアカウントをフォローして情報を収集している。特に新型コロナウイルスの感染拡大期、中国では厳しい外出制限が課されたので、各地の状況を知るには中国のSNSが不可欠だった。アリババ創業者のジャック・マー(馬雲)氏は今年3月、日本にマスク100万枚を寄贈したとWeiboに投稿し、日本でも報じられた。

日本からこれらのSNSにアクセスできなくなると、情報収集にも制限がかかることになる。

また、封鎖されると芸能人に影響が及びそうなのがWeiboだ。歌手で俳優の福山雅治さんはWeiboで日本人トップ、かつインスタグラムの10倍を超える540万人超のフォロワーを抱え、7月には10回以上投稿している。

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