STI社長に直球質問!「スバルSTI」の現在と未来 スバルやトヨタとの関係は?電動化対応は?
東京都・恵比寿のスバル本社地下駐車場から、WRブルーの「WRX STI EJ20 ファイナルエディション」で走り出した。目指すは、東京郊外の三鷹。スバルテクニカインターナショナル(以下:STI)の本社だ。
環状6号線から首都高速山手トンネル、そして中央高速を行く。相変わらずEJ20は、心地よい緊張感とここ一番のパンチ力がある。エンジンのみならず、クルマ全体から作り手の思いが伝わってくるようだ。
STIに到着すると、平岡泰雄STI社長が7月4日から新しい企画展を始めた、STIギャラリーで出迎えてくれた。4月に開始予定だった企画展は、新型コロナウイルス感染拡大への影響を考慮し、約3カ月延期していた。今のところ土日のみの開館だが、7月は1週末あたり約120人が来場したという。
企画展では、北米で発売するコンプリートカー「S209」開発に当たってのエンジニア直筆コメントなど、内容盛りだくさん。常設展示では、歴代のWRC(世界ラリー選手権)参戦車両をはじめとした競技モデルに乗り込める。
こうしたSTIとスバルの歴史を振り返ると、高性能エンジンの主力として30余年にわたり最前線で活躍したEJ20型エンジンの存在を改めて思い知らされる。
平岡社長は、EJ20の生産が終了することについて「正直、寂しい。1982年に入社して以来、ほとんどの時代で(開発者として)EJとつきあってきた。会社人生を一緒に過ごした。ただし、新しいFA型やFB型エンジンもロングストローク化や燃費対応で、開発者として自信がある。しかたないと思いつつ、EJという名前が消えてしまうのは寂しい」とEJエンジンに対する親心をみせた。
展示に見るSTIのフィロソフィー
企画展スペースに目を移すと「激しいレースほど 人へのやさしさが問われてくる」と題した次の言葉が掲げられている。これは、STIのブランドステートメント。つまり、フィロソフィー(哲学)である。
こうしたSTIの哲学を踏まえて、平岡社長にじっくりと話を聞いた。
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