JR西日本「N700S」導入で迫る500系時代の終焉 8両編成で柔軟性発揮、九州新幹線にも登場?
JR東海が新製した東海道・山陽新幹線用の新型車両「N700S」は、2020年7月1日の「のぞみ1号」(東京―博多間)から、営業運転を開始した。
現在の主力車両であるN700系(N700A)のうち、初期の車両が新幹線電車の耐用年数の目安である13年を迎えるため開発された車両で、乗車定員など車内設備はN700系とそろえつつ、最新の技術を採り入れている。「S」は「最高の」を意味する「Supreme」の頭文字から取られた。
7月1日の「のぞみ1号」でデビュー
このN700Sに採り入れられた新技術には、さまざまなものがある。しかし、設計方針のうち、最も重要な事柄は東海道・山陽新幹線、さらには九州新幹線における「汎用車両」を目指した点だと考える。
今回、デビューしたのは16両編成であるが、機器のコンパクト化により8両または4両編成も容易に組成できるシステム構成となった。これがN700Sの大きな特徴である。
台湾高鉄(台湾新幹線)など、海外への輸出を考慮した設計と伝えられているが、それ以前に、国内の需要にきめ細かく対応できる車両と見るべきであろう。実際に、16両編成の量産先行車を8両編成に組み直しての試験運転も、すでに実施されている。
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