在宅生活で売れまくる「ゲーム用家具」はコレだ 室内テントは売り上げ3倍に

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もう1つ、激安ではないが、メイン購買層の19歳~25歳でもなんとか手が届きそうな価格設定も特徴だ。自社HPに掲載する記事で「予算10万円。ゲーミングデスクの最強レイアウト」と家具の組み合わせを提案しているが、この内容を参考にする人は多いという。

政府の10万円給付も後押しに

「特別定額給付金10万円と、この提案が同額ということもあり注目されたのでは」と、川瀬さん。また、「ゲームのために購入したいと家族に相談して以前は却下されたのに、在宅勤務を理由に改めて相談したら承認された」という声をよく聞くそうで、同ブランドを認知していたビジネスパーソンが、在宅勤務を機に(口実に?)購入したケースも多いとみている。 

先ほどの「予算10万円~」の記事を始め、自社サイトで発信するコンテンツは企画・執筆・実装とすべて内製。狙いはグーグルの検索上位だ。例えば「eスポーツ」「ゲーミングデスク」は検索するとトップに同ブランドの記事が表示される。「猫背」や「ストレートネック」といったパソコン使用による悩みワードでも上位表示されるので、在宅勤務疲れを機に検索して同ブランドに行き着いた人も多いのかもしれない。

テレワークが思わぬ追い風となった同ブランドだが、世界的な自粛でゲーム人口が増え、それに伴い海外から注目される機会にも恵まれた。

2020年3月に海外から注目を浴びたデスクレイアウト「ゲーミングベッド」(写真提供:ビーズ株式会社)

3月、手持ちのベッドに商品を連結させることで、食事・睡眠・アニメ・ゲームというオタク活動がベッドの上で完結できる「ゲーミングベッド」というレイアウトが、海外メディア記事や海外在住者のツイートで取り上げられ、バズった。これによりアメリカを中心にアジア、イスラム圏などの人々に関連商品が売れたという。現在はアマゾンや国内の量販店などが主な販路だが、これを機に年内にも海外展開を広げていく方針だ。

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