グーグルが「ドローン買収」で実現したいこと ネット企業の「空中戦」が始まる

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グーグルとフェイスブックの狙い

実はグーグルとフェイスブックの間で、Titan買収を競っていたという。結果的にTitanはグーグルの手に渡ったが、競り負けたフェイスブックはイギリスで同様のDrone技術を開発するAscentaを買収した。インターネットの巨大企業の2社が取り合うほど、大気圏の無人航空機の技術の重要性が高いということだ。

それはなぜか?

これは当然の話だが、グーグルもフェイスブックも、インターネットが接続できる環境がなければ、サービスを利用することはできない。つまり、インターネット接続の範囲や接続可能な人口が、マーケットサイズになる。インターネットがつながらない地域をこの世界からなくそう、という取り組みは、両社にとって非常に自然なことだ。

グーグルには「Project Loon」がある(参考)。このプロジェクトは、成層圏に気球を打ち上げ、高度による風の違いを利用して地球全体を複数の気球でカバーし、地上にインターネット接続を提供するというアイデアだ。ひとつの気球で直径40キロメートルをカバーし、携帯電話の3G通信程度の速度を提供できる。2013年にパイロットプログラムをニュージーランドでスタートしており、2014年には南緯40度近辺のユーザーにこのプログラムを拡大する予定だ。

フェイスブックも同様の計画を、「Connectivity Lab」の取り組みとして行っている。ノキアやクアルコムといった通信業界と手を組み、Internet.orgを設立し、ネット接続がないエリアに対するネット回線提供の計画を進めている。両社の「空からネットを降らせよう」という計画に対して、こうしたDrone技術が有効であるとして興味を引いているのだ。

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